配当傾向
2006年新設、今年が11回目という比較的新しい重賞だ。1番人気は[2.1.1.6]と6頭が馬券対象外に消えていて、信頼度は低め。2〜4番人気が[4.1.2.23]と頑張っているほか、8番人気が4勝となぜか好調だ。1〜3番人気が揃って4着以下に敗れたケースが3回あり、2ケタ人気が6頭も馬券に絡むなど、人気サイドにこだわらない予想を求められるレースといえる。必然的に馬券も波乱傾向で、馬連は最低でも2960円、万馬券が2回。3連複は9回が万馬券以上で、2010年は13万馬券。3連単は2006年の第1回が82560円、昨年は49650円だったが、他の8回は10万馬券以上、43万馬券と49万馬券も飛び出している。驚くような大穴はまだ出ていないが、ガチガチも望み薄。なかなか堅くは収まらず、全体としては荒れ気味のレースとイメージして臨むべきだろう。
前走傾向
前走が重賞(地方含む)だった馬が[8.11.7.99]で(2009年は2着同着)、これが王道。条件戦やオープン特別からだと[2.0.2.48]で、勝ったのはすでに重賞勝ちのあったリアルインパクトとロサギガンティアだ。前走のレース別では、マイルCS組が[4.6.4.38]、スワンS組が[2.0.1.9]、京阪杯組が[1.2.1.25]と、出走メンバーも連対馬もほとんどがこの3パターンとなる。前走から連勝したのは2009年のキンシャサノキセキと昨年のロサギガンティアのみ。他は前走3着以下から巻き返している。また前走での人気別に成績を調べると、前走1〜3番人気だと[2.4.3.34]、前走4〜5番人気だと[6.0.1.23]、前走6番人気以下だと[2.7.5.90]。前走人気で1着というタイプより、前走で人気になり過ぎず負けた馬、という存在に注目したいレースだ。
血統傾向
第1回の勝ち馬フサイチリシャールは父がノーザンダンサー系のクロフネ。だがノーザンダンサー系種牡馬の産駒が馬券に絡んだのはこれ一度きりで、トータルでは[1.0.0.38]と、実は買えない血統といえる。
第2回から連勝を続けているのがヘイルトゥリーズン系種牡馬の産駒だ。このうちサンデーサイレンスとその後継種牡馬の産駒が[7.5.5.59]と一大勢力を築いている。1・2・3フィニッシュを3回決めていて、中心視したい血統だ。
非サンデーサイレンス系のヘイルトゥリーズン系も[2.3.1.19]と上々。シンボリクリスエス産駒サンカルロによる連覇+2着1回が効いている数字だが、グラスワンダー、マヤノトップガン、タイキシャトルの産駒も馬券に絡んでいて、相性としては悪くない。
とにかく、過去10年の1〜3着馬のべ30頭のうち23頭がヘイルトゥリーズン系/サンデーサイレンス系。極端な血統的偏りが見られるレースであり、ひとまず本命・対抗はここから選ぶのがベストだろう。
ナスルーラ系種牡馬の産駒が[0.1.3.13]。昨年はサクラバクシンオー産駒ビッグアーサーが1番人気3着と勝ち切れなかったが、同じくサクラバクシンオー産駒のリザーブカードが7番人気3着、グランプリボスが5番人気2着、スターオブコジーン産駒のマイネルフォーグが15番人気3着。ヒモ穴として注意しておいた方がいいだろう。
ミスタープロスペクター系種牡馬の産駒は[0.2.0.17]。2着に来たKingmambo産駒ファリダットとアルデバラン2産駒ダンスディレクターは、ともに母父がサンデーサイレンスだった。
その母父の成績を見ると、勝ち馬を送り出しているのはサンデーサイレンス、Fairy King、Miswaki、Pleasant Colony、Crafty Prospector、Meadowlake、Big Shuffleと、サンデーサイレンス以外は海外在籍種牡馬ばかりだ。