配当傾向
過去10年で1番人気は[3.4.2.1]。勝率は30.0%と平均的ながら、連対率70.0%、複勝率90.0%は威張れる数字だろう。馬券に絡まなかったのは2009年7着のオウケンブルースリだけで、この時は重馬場、勝ったのは2番人気アサクサキングスだった。1〜3番人気の合計が[7.5.6.12]、4〜6番人気が[3.5.4.18]、7番人気以下が[0.0.0.52]だから、人気サイド〜中穴くらいで収まるレースと考えてよさそうだ。2005年に6番人気マイソールサウンドが単勝払戻し4200円を記録したものの、2着には1番人気アイポッパーが入っており、10年間で馬連万馬券はゼロ、3連複も最高で6470円。3連単は2005年に57710円が出たが、以後は最高でも29520円。極端には荒れないレースであり、馬券は1番人気が軸、相手も6番人気くらいまでで堅くまとめたいところだ。
前走傾向
過去10年の勝ち馬10頭すべてに共通しているのは、前走では2200m以上の重賞を走っていて、かつ5着以内に入っていること。この条件に当てはまる馬は[10.6.5.27]、逆にクリアしていない馬は[0.4.5.55]と圧倒的な成績差が出ている。買う馬の絞り込みにおいて、まずは最高のフィルターとなる条件だ。レース別でまとめると、前走が有馬記念、ダイヤモンドS、日経新春杯、京都記念、ステイヤーズSの5レースだった馬の計が[10.7.7.49]で、それ以外の馬が[0.3.3.33]。有馬記念はもちろん日経新春杯と京都記念も一線級が集まりやすいレースだし、ステイヤーズSとダイヤモンドSは阪神大賞典と並ぶ長距離重賞の代表格だ。こうした真っ当な路線で掲示板を確保し、長距離適性と底力を示している馬でないと、このレースを勝ち負けすることは厳しい。
血統傾向
サンデーサイレンス系種牡馬の産駒が[5.5.5.33]で勝率10.4%。2012年はハーツクライ、ステイゴールド、ヤマニンセラフィム、2013年はステイゴールド、ネオユニヴァース、ダンスインザダークの産駒が1・2・3フィニッシュを決め、昨年はステイゴールド産駒とハーツクライ産駒の1・2着。過去10年で馬券に絡まなかったのは2008年だけと、中心勢力になっている。
特にこの血統は1番人気だと[3.2.0.0]と信頼感は抜群。2〜3番人気では[2.1.2.6]、4番人気以下では[0.2.3.27]と成績は着実に落ちていく。1番人気なら軸、2〜3番人気なら対抗、人気薄ならせいぜいヒモまで、という扱いだ。
ノーザンダンサー系種牡馬の産駒は[2.0.3.11]で勝率12.5%と良好。勝った2頭はフレンチデピュティ産駒アドマイヤジュピタ、ホワイトマズル産駒アサクサキングスで、3着に入った3頭はエリシオ産駒ポップロック、フレンチデピュティ産駒メイショウベルーガ、Authorized産駒バンデで、いずれも1〜4番人気だった。馬券に絡めなかった11頭はすべて6番人気以下。つまりノーザンダンサー系の場合、人気になるくらい実績や勢いのある馬なら買い、そうでなければ切りとハッキリしているわけだ。
ミスタープロスペクター系種牡馬の産駒は[1.2.1.11]。勝ったのはエルコンドルパサー産駒トウカイトリックただ1頭だ。しかもトウカイトリックだけで[1.1.1.5]の成績を稼いでいて、その他の馬はKing s Best産駒コスモメドウが1番人気で2着になったことがあるだけ。(トウカイトリック以外の)ミスタープロスペクター系は軽視するのがセオリーだろう。
ほかでは、ファイントップ系サッカーボーイの産駒アイポッパーが2005年2着&2007年1着&2008年2着、ナスルーラ系タマモクロスの産駒マイソールサウンドが2005年1着、ナスルーラ系ジャングルポケットの産駒ヒカルカザブエが2009年2着。こうした例はあるものの、何か“特定の系統 が強調できるというわけではなく、どちらかといえばアイポッパーや前述のトウカイトリックなど“特定の馬 が活躍できるレース、という印象を強めている感じだ。
母の父を見ると、サンデーサイレンス系が[3.3.1.7]で勝率21.4%、その他のヘイルトゥリーズン系が[2.1.1.12]で勝率12.5%と、ヘイルトゥリーズン系種牡馬の成績が良好だ。