配当傾向
過去10年で1番人気は[6.0.1.3]。馬券に絡めなかったのは3頭だけだから信頼度としてはマズマズだが、2着がなく「勝つか来ないか」といったイメージか。2〜5番人気が合わせて[3.7.2.28]、6番人気以下が[1.3.7.118]だから、トータルでは「1番人気が勝ち、2着にも人気サイド、3着には穴が来ることもある」レースと捉えたい。その証拠に馬連万馬券は10年中3回と少ないが、3連複は24万馬券が出た2007年から6年連続で万馬券以上。3連単もディープインパクトの2005年のみ4250円と堅く収まったものの、以後の7回はすべて万馬券以上となっていて、2007年は215万馬券、2008年と2009年は20万馬券、2010年は15万馬券、2011年は10万馬券。軸は1番人気または2〜5番人気から選んで問題ないが、相手には穴馬もピックアップしておきたい。
前走傾向
牝馬ながら日本ダービーに照準を定め、見事にチャレンジを成功させたウオッカ(前走は桜花賞)は例外中の例外。常識的には皐月賞からの直行組を狙うべきで、過去10年で[7.3.6.61]と安定している。これに対抗できるのはNHKマイルC組の[2.1.1.23]となるが、このローテーションで勝ったキングカメハメハとディープスカイはどちらも日本ダービー1番人気。皐月賞組より明らかに高い素質を持った馬でないと厳しいステップだといえる。トライアルとステップレースからの臨戦は、青葉賞組が[0.4.1.23]、京都新聞杯組が[0.2.1.18]と2着が精一杯。プリンシパルS組は[0.0.1.17]と一枚落ちる。また前走1〜3着馬の[9.6.7.84]に対し、前走4着以下だと[1.4.3.65]で、巻き返して勝ったのは日本ダービーが不良馬場だった2009年のロジユニヴァースだけだ。
血統傾向
ヘイルトゥリーズン系種牡馬の産駒が出走馬の3分の2を占め、[7.8.8.96]と上位に来ることも多い。ワン・ツー・スリーを決めたのも過去10年間に4回あり、馬券に絡めなかった年は一度もない。ただし勝率5.9%、連対率12.6%、複勝率19.3%はそれほど優秀な数字ではなく、まさに「数で稼いだ」記録だ。
ヘイルトゥリーズン系の中でもサンデーサイレンスとその後継種牡馬だけに絞ると[6.7.8.79]。サンデーサイレンス産駒が2勝しているほか、アグネスタキオン、ネオユニヴァース、ステイゴールド、ディープインパクトの産駒が各1勝ずつとなっている。アグネスタキオンは皐月賞を最後に引退したが、ネオユニヴァース、ステイゴールド、ディープインパクトはいずれも2400mG1の勝ち馬だから、距離適性は重視したいところだ。
非サンデーサイレンス系のヘイルトゥリーズン系は[1.1.0.17]で、連対を果たしたウオッカとスマイルジャックはどちらも父タニノギムレット。タニノギムレットもまた日本ダービー馬、すなわち2400mG1の勝ち馬だ。
ミスタープロスペクター系種牡馬の産駒が[2.1.1.16]で、勝率10%はヘイルトゥリーズン系以上。勝ったのはKingmambo産駒キングカメハメハ、King s Best産駒エイシンフラッシュで、2010年2着のローズキングダムと2011年3着のベルシャザールはともにキングカメハメハ産駒だ。King s Bestの父はKingmamboだから、ミスタープロスペクター系の中でもこの系統=Kingmamboの血を引く者だけが勝ち負けに加わることができるようだ。
ノーザンダンサー系種牡馬の産駒は[1.1.1.25]。2006年にオペラハウス産駒のメイショウサムソンが勝ち、2007年はホワイトマズル産駒アサクサキングスが2着、2008年はクロフネ産駒ブラックシェルが3着。この4年は馬券に絡んでおらず、やや停滞気味にも思われる。
オペラハウスはキングジョージなどの勝ち馬、ホワイトマズルは伊ダービー馬だから、父に芝2400mG1の実績は欲しい。
以上の三大血統以外は[0.0.0.12]。ジャングルポケット産駒のフサイチホウオーが1番人気で7着に敗れるなど、日本ダービーとの相性は良くない。
勝ち馬の母父を見ると、Last Tycoon、Alzao、ダンシングブレーヴ、Chief s Crown、Cape Crossがノーザンダンサー系。この母父ノーザンダンサー系は[5.3.3.50]と一定の勢力を築いている。
ただ、ネイティヴダンサー系のKris、ナスルーラ〜ネヴァーベンド系のルションとLoup Sauvage、ハンプトン系のPlatini、マイバブ系のメジロマックイーンと、多彩な母父から勝ち馬が出ていて、どこからでも狙えそうだ。
が、母父ミスタープロスペクター系は[0.2.3.17]、母父ヘイルトゥリーズン系は[0.3.1.24]、その中でも母父サンデーサイレンスという馬は[0.3.1.16]と未勝利。これらの血統は割り引いて考えたい。