前走・アルテミスS(G3)でソダシ(昨年の2歳女王)の2着に好走。道中ゴチャついて位置取りが悪くなったものの、直線外から力強く伸びてきた。デビューから3戦すべて上がり最速をマークしているように、末脚は非凡。スムーズに運べば牡馬が相手でも有力だ。

レコード決着の前走・朝日杯フューチュリティS(G1)で4着。初のマイルで善戦し、トップクラスでも通用することを証明した。軽快な先行力が持ち味で、このメンバーでは持ち時計も最速。2度目のマイルで更なる前進が見込めるため、押し切りの可能性も考えておきたい。

前走・こうやまき賞(1勝クラス)を制してマイル2勝目。前々走・サウジアラビアRC(G3)は道悪に泣いたが、良馬場でしっかりと巻き返した。デビューから一戦ごとに馬体重が増えており、舞台経験があるのも強み。折り合い面に課題はあるものの、警戒はしておきたい。

過去10年の優勝馬には、ジェンティルドンナ(2012年)、ミッキーアイル(14年)、アーモンドアイ(18年)などG1馬が名を連ねる。ほかにもジュエラー(16年2着)、ペルシアンナイト(17年3着)、アルアイン(同6着)など、負けた馬からも重賞勝ち馬が続出。春の大一番につながる注目の一戦(登竜門)となっている。

連対馬は7−3、2−9、1−9、1−2、2−9、8−2、8−4、1−7、4−10、2−5番人気の組み合わせで決まった。上位1〜3番人気の3、5、1連対はほめられた成績とはいえず、代わりに人気薄の7〜10番人気から8頭が連に食い込んでいる。

馬連配当は
3 け た......1回
2000円台...1回
3000円台...2回
4000円台...1回
5000円台...1回
6000円台...1回
8000円台...1回
万 馬 券......2回

万馬券2回を含めて10回中9回の配当が2620円以上。波乱を視野に入れた馬券検討が必要となっている。

また、3着に6、11、3、5、3、11、1、4、2、9番人気が入線した3連単配当は、27万円台、28万円台、2万円台、2220円、4万円台、67万円台、15万円台、2万円台、11万円台、10万円台で決着。こちらはここ5年で10万超の万馬券が4回も飛び出す大荒れ。穴党には楽しみな一戦となっている。

連対馬20頭のクラス別は、重賞組7頭、1勝クラス組7頭、新馬組3頭、未勝利組3頭。格上の重賞組はわずか7連対で、65%は1勝クラス以下からの直行馬。重賞経験馬が強いという数値は特に出ていない。

ステップ(着順)は千両賞(4、5、4、2、1着)組が5連対でトップ。次いで、朝日杯フューチュリティS(8、3、5着)組が3連対で続いている。

キャリア別は1〜7戦以上馬が3、5、2、3、5、2、0連対。連対率はそれぞれ20、18、7、16、19、17、0%。戦歴7戦以上馬は苦戦しているが、1〜6戦馬はほぼ互角の成績を残している。

所属別は関東馬が10頭出走して3連対(連対率30%)、関西馬は128頭で17連対(同13%)。出走数で勝る関西馬が連対数で大きくリードしているが、率で関東馬が逆転。関東からの刺客ククナにとっては心強いデータとなっている。

牡馬119頭と牝馬19頭で争った性別は、15対5。連対率は13、26%。連対数で牡馬、率で牝馬が優勢となっている。(たま)


◎......前走のブルーシンフォニーは大外18番枠で出遅れ。後方に置かれた上に道中行きたがり、外々を回るコースロスも痛かった。芝1600Mはデビュー勝ちした距離で、続く新潟2歳Sでも2着と好走した。得意の左回りのマイルで重賞初勝利を決める。

○......ククナは前走のアルテミスSで0秒3差の2着。直線馬群に包まれて追い出しが遅れたが、外に出すと一気に伸びた。勝ったソダシは無傷の4連勝でG1制覇。相手も悪かったか。牡馬相手でも決め手比べになればチャンスはある。

▲......レコード決着の朝日杯フューチュリティSでバスラットレオンは0秒5差の4着。好位で勝ち馬をマークしながら最後までしぶとい粘りを見せた。初の左回りとなるが、重賞3回出走と豊富な経験を生かせれば、上位争いは必至だ。

△1......ロードマックスは朝日杯フューチュリティSで0秒6差の6着。勝負どころで置かれたが、メンバー3番目の上がりで盛り返してゴールした。新馬勝ちのあと重賞を3戦し、2走前の京王杯2歳Sでクビ差の2着。仕掛けどころひとつでV戦線に浮上する。

△2......ダディーズビビッドはデビューから芝1600Mに照準を合わせて1、2、10、1着。格上挑戦の3戦目は連を外したが、道中行きたがり、不良馬場も合わなかった。自己条件の前走で直ぐに勝利したようにマイル適性は高い。

△3......レゾンドゥスリールは新馬勝ちからの直行となるが、そのデビュー戦は緩急のある展開に対応してメンバー最速の33秒4の末脚で差し切った。初コース、初の左回りとなるが、キャリア不足を露呈しなければ十分上位争いに食い込める。