前走・野路菊S(オープン)を5馬身差で圧勝し、デビュー2連勝。道中はスローペースにしっかりと折り合い、ラスト2ハロン10秒7-11秒4を好位から楽々と突き抜けた。大型馬でも重々しい面がなく、瞬発力に富む。無敗のまま重賞タイトルを獲得する。

前走・紫菊賞(1勝クラス)は好発からハナを切って逃げ切りV。デビュー戦では中団に控えて差し切っており、脚質に自在性があるのは強みだ。好調な新種牡馬エピファネイアの産駒で、こちらも2戦2勝。引き続き同舞台で重賞初制覇を狙う。

デビュー戦は勝負どころでゴチャついて4着に終わったが、2戦目をレコードで快勝。4角で外を回るロスがありながら、残り1ハロンだけで後続を5馬身突き放した。マウントロブソン(スプリングS覇者)やポポカテペトル(菊花賞3着)の全妹で、このメンバーでも素質は引けを取らない。

2014年にオープン特別からG3に昇格した2歳重賞戦。ここではオープン特別時代を含む過去10回のデータで傾向を見てみたい。

レースは5、10、11、10、9、8、12、10、9、9頭立て。連対馬は(1)(4)、(8)(5)、(1)(9)、(1)(8)、(1)(5)、(6)(2)、(3)(5)、(3)(1)、(2)(1)、(1)(4)番人気の組み合わせで決まった。

上位1〜3番人気は7、2、2連対の成績。1番人気は5勝2着2回と期待に応えているものの、2、3番人気がアテにならず、6〜9番人気から4頭の伏兵馬が連対している。

馬連配当は
3けた…………4回
1000円台…1回
2000円台…2回
3000円台…1回
5000円台…1回
万馬券…………1回

10年に8、5番人気の1、2着で2万3440円の万馬券が飛び出したが、残る9回は最高でも5170円止まり。毎年10頭前後と手ごろな頭数で行われていることもあり、平穏に収まる傾向を見せている。

一方、3連単配当は4150円、21万円台、9万円台、2万円台、6060円、6万円台、1万円台、7450円、5450円、3840円。こちらも馬連2万馬券の年に21万円台の高配当が出たが、ほかはすべて10万円未満で決着。波乱度は低い。ちなみに、3着には3、1、7、7、4、5、1、6、5、2番人気が入線した。

連対馬20頭はすべて芝からの参戦で、距離別は1600メートル組1頭、1800メートル組12頭、2000メートル組7頭。ダートや1600メートル以下からの臨戦馬は苦戦している。

路線別は唯一オープン特別の萩S組が4連対を果たしているが、今年この組からの出走馬はなし。ステップから推奨できる馬はいない。

また、連対馬の前走成績を見ると、【1421003】(1〜5着、着外)。前哨戦で馬券対象の3着以内に好走していた馬が85%を占めている。なお、着外から連対した3頭は、デイリー杯2歳S(10着)組1頭と萩S(7、9着)組2頭。いずれもオープンからの参戦だった。


ロールオブサンダーは芝2000メートルで2戦2勝。デビュー戦が11番人気、前走の紫菊賞が6番人気。いずれも低評価を覆して勝利した。いい脚を長く使え、この舞台で結果を出しているのも大きな強み。無傷の3連勝で暮れのG1へ弾みをつける。

馬単は(4)←→(6)、(4)←→(8)、(4)←→(9)、(4)←→(2)。

3連単は(4)←→(6)から(8)(9)(2)と、(4)←→(8)から(6)(9)(2)への3着流し。