前走・ターコイズS(重賞)は後方から鮮やかな差し切りを決め、二つめの重賞タイトルを獲得。昨年のダービー卿CT(G3)でロゴタイプ(G1・3勝)を破った実績からも、牝馬同士なら一枚上の評価が必要だろう。適距離はマイルだが、1800Mも2戦2連対と守備範囲。前走から据え置きのハンデ56キロなら、重賞3勝目も射程圏内だ。

昨年は秋華賞(G1)で2着に入り、続くエリザベス女王杯(G1)では0秒3差4着。未だ2勝馬とはいえ、G3なら上位評価して当然の一頭だ。4カ月ぶりでも順調に調整され、いきなり力を出せる状態にありそう。好位で流れに乗って運べば、逆転の場面も期待できる。

こちらは昨年のオークス(G1)3着馬。秋初戦の紫苑S(G3)では2着ヴィブロス(秋華賞制覇)を2馬身半突き放しており、素質はこのメンバーでも引けを取らない。前走・ジャパンC(G1)は大敗を喫したが、一線級の牡馬相手では分が悪かった印象。中山コース(2戦2勝)で牝馬限定戦なら見直せる。

過去10年、連対馬は8-3、6-13、4-15、4-8、10-15、8-7、6-2、1-10=1-4、3-4、4-1番人気の組み合わせで決着した(2011年は阪神競馬、14年は2着同着)。

上位1〜3番人気は2、1、2連対と絶不調だが、ここ4年は上位人気から必ず1頭が連に絡んでいる。

馬連配当は
3 け た……2回
1000円台…1回
2000円台…1回
4000円台…1回
5000円台…1回
7000円台…1回
万 馬 券……4回

連対馬の21頭中11頭が6番人気以下からの伏兵馬。馬連配当は10回中4回で万馬券が飛び出す大荒れとなっている。

一方、3着に12、3、11、9、13、11、1、4、5、15番人気が入線した3連単配当は、60万、26万、139万、12万、244万、62万、4万、2万=3万、2万、17万円台。こちらは4けた配当で収まったことがなく、244万馬券を筆頭に高額配当が続出する難解なレースとなっている。

2けた人気馬が馬券対象となることは珍しくなく、とにかく荒れるということを頭に叩き込んでおきたい。

路線別(着順)は愛知杯(5、2、8、8着)組が4連対でトップ。次いで、京都牝馬S(14、2、6着)組3連対、2連対で東京新聞杯(10、6着)組と初音S(4、5着)組が並んでいる。

年齢別は4〜8歳以上馬が5、8、7、1、0連対。連対率は8、16、18、9、0%。7歳以上馬には厳しいデータとなっている。


◎……ビッシュは昨春のオークスで見せ場たっぷりの3着。秋初戦の紫苑Sを快勝した。ここ2戦の秋華賞、ジャパンCは不本意な結果に終わったが、一息入れて立て直しての参戦。悲願のG1奪取へ好発進を決めたい。

○……秋華賞でパールコードは半馬身差の2着で、続く古馬混合戦のエリザベス女王杯でも4着。G1連続好走で、世代トップクラスの能力を改めてアピールした。まだ掲示板を外したことのない堅実派。展開ひとつでタイトルを奪取できる。

▲……サンソヴールは前走の愛知杯で1馬身半差の2着。好位で立ち回る好センスの競馬で連を確保した。1ハロン距離が短縮するが、芝1800Mは3勝中2勝を挙げているベストの距離。前走据え置きの52キロも恵まれた。

△1……フロンテアクイーンは8番人気の前走・初音Sを差し切り勝ち。2走前のユートピアS凡走で人気を落としたが、レース最速の上がり33秒2の末脚で突き抜けた。昇級戦となるが、クイーンC2着、紫苑S3着の実績。この距離も(2.1.0.0)と底を見せていない。

△2……マジックタイムは重賞2勝の実績馬で、前走のターコイズSではG1馬レッツゴードンキ以下を寄せ付けなかった。トップハンデ56キロを科せられたのは、ここでは格上の証か。ただ、ベストはマイル戦。1800Mだと末が甘くなることも考えておきたい。

△3……前走の愛知杯でクインズミラーグロは2馬身半差の3着。直線道悪に脚を取られて伸びを欠いたようだ。1800Mは2勝と文句なく、前回より1キロ減の斤量も好材料。力を出し切れば上位争いに加われる。