前走・百日草特別(500万下)を東京芝2000Mの2歳レコードで制し、デビュー2連勝。スタートで出遅れて決してスムーズな競馬ではなかったが、直線では1頭ケタ外れの末脚を発揮。のちに京成杯(G3)を勝ったベルーフを楽々と差し切り、モノの違いを見せつけた。3カ月間隔は空いたが、ここに向けてしっかり調整され、満を持しての参戦。異例となる牡馬相手の関西遠征も自信の表れだろう。新たな女傑候補の走りから目が離せない。

デビュー以来4戦、上がり3ハロンはすべて出走中最速。実戦を積むたびにその切れ味は鋭さを増している。父ディープインパクト、祖母は名牝エアグルーヴという良血。鞍上にはそれらの背中を知る名手・武豊を配し、陣営の意気込みも十分だ。この中間は栗東坂路で4ハロン51秒7の好時計をマークし、デキはさらに良化。重賞初挑戦でも素質の高さで克服できる。

デビュー戦は1000M通過65秒2の超スローペース。ラスト10秒6-10秒9という極限の上がり勝負を内ラチ沿いから強襲し、鮮やかな船出を飾った。その非凡な瞬発力は、宝塚記念(G1)などを制して女傑と称された母スイープトウショウ譲り。ただならぬ大物感が漂い、キャリア1戦での重賞挑戦でも楽しみの方が大きい。

過去10年の連対馬は(2)(6)、(2)(1)、(3)(2)、(8)(5)、(1)(2)、(5)(1)、(3)(8)、(1)(4)、(6)(5)、(2)(1)番人気で決まった。上位1〜3人気は5、5、2連対とまずまずの成績で、6番人気以下からの連対は6、8番人気のそれぞれ2頭ずつとなっている。

馬連配当は
3けた…………5回
1000円台…1回
2000円台…1回
3000円台…1回
9000円台…1回
万馬券…………1回

2011年に1万280円の万馬券が出て、08年にも9140円と荒れたが、8回は4000円未満。全体としては平穏に収まる傾向を示している。

キャリア1戦で臨んだ馬は6頭いるが、全馬着外。この中には1番人気に支持された07年のオーシャンエイプス(4着)、13年のリグヴェーダ(8着)も含まれている。キャリア1戦馬には割引が必要となる。


少頭数ながら素質馬がそろい見応えのあるレースとなった。本命にグリュイエールを押す。ここ2戦は折り合いを欠いて9、5着に敗れているが、京都は3走前にレコード勝ちした舞台。うまく前に壁をつくってタメを利かせれば、末脚がさく裂する。