樫の女王の復帰戦。オークス(G1)は9番人気での激走だったが、デニムアンドルビーらの追撃を完封する文句なしの内容。1400Mのフィリーズレビュー(G2)を快勝した実績から、距離短縮にも不安はない。この中間は栗東CWコースで6ハロン79秒5、終い12秒台をマークするなど仕上がり良好。初戦から力を出せそうだ。

1番人気に推されたオークスは、後方から追い込むも3着まで。スタートで行き脚が付かず、流れに乗れなかったことが最後まで響いた。トライアルのフローラS(G2)ではエバーブロッサムらを豪快に差し切っており、素質は一級品。スムーズな競馬なら逆転の可能性も。

桜花賞(G1)2着の実力馬。距離延長で臨んだ前走・オークスは17着に敗れたが、関東への輸送で馬体が減り、全く能力を発揮していない。小柄な牝馬で、瞬発力は世代トップクラス。今回は輸送の負担が減る地元の阪神。素質を発揮できれば、巻き返し十分。

過去10年、連対馬は2-5、5-6、2-1、1-8、1-2、7-9、5-1、4-6、1-10、1-2番人気で決まった(03〜06年は芝2000M)。1番人気は6連対とまずまずの成績だが、2、3番人気は4、0連対と不振。代わりに6番人気以下から6頭が連に絡んでいる。

馬連配当は
3けた…………3回
1000円台…2回
4000円台…1回
5000円台…1回
7000円台…1回
9000円台…1回
万馬券…………1回

08年に7、9番人気の決着で2万3040円と荒れたが、2000円未満の堅い配当も5回ある。

3着には2、5、2、3、1、10、5、7、3番人気が入線し、3連単配当は9万2840円、3510円、1万9990円、1080円、15万1600円、9万8420円、19万3040円、13万8600円、800円。9回のうち5回で9万円以上の高配当が飛び出している。

連対馬の前走をクラス別に見ると、重賞組18頭、オープン特別組1頭、条件組1頭。路線別はオークス組(着順)が13連対(7、14、2、4、2、9、4、2、4、3、6、1、2着)でトップ。毎年、春のクラシックを経験した馬が数多く参戦するため、そのまま勢力図が反映される形となっている。ちなみに連対馬20頭中19頭は桜花賞かオークスに出走していた。

前走成績は1〜4着馬5、4、1、3頭、6〜9着馬1、1、1、2頭、11、14着馬がそれぞれ1頭。前走で馬券対象の3着以内だった馬が半数の10頭を占める一方で、6着以下だった馬も7頭いる。


◎……本命にレッドオーヴァルを推す。前走のオークス17着は距離が長く、430キロの小型馬に8キロ減の馬体もつらかった。脚をためた時の決め手は桜花賞2着で証明済み。直線の長い阪神の外回りコースなら末脚が爆発する。

○……デニムアンドルビーは2月デビューからわずか3カ月半でオークス3着まで上り詰めた素質馬。末脚勝負で馬群をさばけるかどうかの不安はあるが、阪神の外回りなら力を出し切れる。

▲……エバーブロッサムは未勝利戦で初勝利を挙げたが、その後3戦連続で重賞2着。1勝馬の身でも並みの1勝馬とは実績が違う。初の長距離輸送をクリアすればV争いも十分に可能だ。

△1……オークスを制したメイショウマンボ。ここからの始動は予定通り。外々を回ってコースロスの大きかった桜花賞は末脚不発だったが、世代屈指の決め手を備えている。

△2……2歳女王ローブティサージュはオークス9着。後方から直線いい脚を見せたが、差し切るまでの勢いはなかった。中距離の1800〜2000M戦なら反撃があっても驚けない。

△3……ノボリディアーナは500万下、オープン特別の白百合Sを連勝しての参戦。相手は強化されるが、ここ2戦の勝ちっぷりがいい。自在の脚質も魅力で、大駆けを警戒したい。