終い確実に追い込んでくる末脚を持っており、大きく崩れることのないタイプ。今回の中山芝2000Mコースでは過去に2勝を挙げ、2200Mのオールカマー(G2)では5着に入っている。相手関係の手ごろな今回は、クラス卒業の大きなチャンスとなりそうだ。

一昨年の元町Sで現級を勝ち、続くアメリカJCC(G2)で6着、中山記念(G2)でも4着に入った実力馬。近走はひと押し足りないレースが続いているが、前でスムーズに行けるようなら、粘り込みの場面があっても驚けない。

同条件で行われた最近4回は14、16、10、12頭立て。連対馬は4-1、1-3、3-2、9-1番人気の組み合わせで決まった。上位1、2番人気が必ず連に絡んで、馬連配当は1000円、960円、1420円、3430円と堅く収まる傾向を見せている。3連単配当は5万4970円、6400円、5万2640円、7万380円。3着に10、2、7、6番人気が入線するなど伏兵馬が食い込むケースが多く、4回中3回で5万円以上の万馬券が飛び出している。

前走をクラス別(着順)に見ると、重賞組2頭(13、10着)、準オープン組4頭(2、3、4、3着)、1000万下組2頭(1、1着)。重賞組は前走着順に関係なく巻き返しが可能だが、準オープン組なら4着以内、1000万下組は1着が理想といえる。

連対馬8頭の決め手を見ると、昨年4角10番手から追い込んで2着を確保したマコトギャラクシー以外の7頭は、4角3番手以内。開催前半の高速馬場が影響してか、勝負どころで好位に押し上げた馬が活躍している。

年齢別は3〜8歳以上馬が1、16、18、7、7、3頭出走して、0、7、1、0、0、0連対。4歳馬が断然の強さを見せているが、今年この世代からの参戦馬はマイネルギブソン1頭だけ。

関東馬は47頭が出走して8連対(連対率17%)、関西馬が18頭で0連対(同0%)。関東馬が関西馬を圧倒している。

牡馬VS牝馬は42頭と10頭で争い、6対2。率は14%と20%。連対数で牡馬がリードしているが、率で出走頭数の少ない牝馬が優勢となっている。


◎……ラフォルジュルネは前走、格上挑戦のオープンで6着。軽量53キロの助けがあったとはいえ、勝負どころからジワジワ伸びて0秒4差と次につながる末脚を見せた。自己条件に戻り、叩き3戦目なら勝ち負けに持ち込める。

○……ヤマニンエルブは前走・天の川Sで逃げて2着。勝ち馬に道中ぴったりとマークされ、直線を向いて早めに交わされたが、そこから二枚腰の粘りを見せた。3歳時にセントライト記念2着がある実力馬。マイペースに持ち込むと簡単には止まらない。

▲……マルカボルトは阪神で現級勝ちがあり、中山ではアメリカJCC6着、中山記念4着の力量馬。ここ2戦、9、7着と粘りを欠いているが、流れひとつで押し切るスピードを秘めている。

△1……4カ月半ぶりとなるマコトギャラクシーは、春にこの準オープンで上位争いを繰り返していた。過去3回の休養明けは1、12、3着。鉄砲駆けに不安はなく、初戦から上位争いになる。

△2……プティプランセスは昨年このレースで0秒1差の3着と好走。11カ月の休み明けで割り引いたが、新潟記念で5着、府中牝馬Sでも勝ち馬から0秒6差に健闘している。久々でも流れに乗れば怖い。

△3……メイショウサミットは前走の不知火特別で好スタートからハナに立ち、そのまま押し切った。1000万下を勝ち上がったばかりで同型の存在も気になるが、4つのコーナーをうまく使えば逃げ切るシーンも十分にある。