いよいよ春G1シリーズが開幕する。第一弾は芝1200Mで争う上半期のスプリント王決定戦だ。
過去10年の連対馬は4-8,1-3,3-2,3-2,2-1,4-6,4-2,1-13,4-5,3-1番人気で決着した。上位1〜4番人気からそれぞれ4頭ずつが連対し,残る4頭は5,6,8,13番人気の各1連対。極端な人気薄馬の出番は少ない。
しかし,馬連配当は3けた〜1000円台4回,2000〜4000円台3回,6000円台1回,万馬券2回。2000円以内の堅い配当が4回ある一方で,00年と07年に1万6330円,4万250円の万馬券も2回出ている。
また,過去5回の3連単は,4万7120円,3万6620円,54万6450円,3万8840円,19万1140円。毎年フルゲートの18頭立て(00年は17頭)で行われていることもあり,高配当が続出している。
路線別は阪急杯組が12連対と他路線を圧倒し,現在,10年連続で連対中。この組から軸を指名することをお勧めしたい。なお,連対した12頭は2,2,1,9,2,1,4,1,3,3,5,2着から臨戦。12頭中9頭は前走も馬券対象の3着以内に好走していた。
年齢別は4〜8歳上馬が3,12,4,1,0連対。連対率はそれぞれ7,24,9,4,0%。5歳馬が他世代をリードしている。
◎…サンカルロは阪急杯で58キロを背負い3着。テンにかかるそぶりを見せながらながら,直線0秒2差まで追い上げた。初の1200M戦となるが,気性面を考えれば距離短縮はプラスに働くはず。速い流れになりやすい中京なら末脚が爆発する。
○…前走・阪急杯でエーシンフォワードは初重賞制覇。スタートダッシュは鈍かったが,内の2番枠でロスなく回り,直線巧みに馬群をさばいて差し切った。1200Mの実績には欠けるが,馬込みを苦にしないタイプ。重賞連覇も十分ある。
▲…ファイングレインは08年の当レースの覇者。その後不振が続いていたが,3カ月半ぶりの前走・オーシャンSで0秒1差の5着に健闘した。メンバー中ただ1頭のG1馬で,時計のかかる馬場が得意。たたき2戦目の一変が期待できる。
△1…キンシャサノキセキは重賞3連勝中。前走道悪のオーシャンSでも内の狭いスペースから進路を確保して快勝した。クビ差の勝利だったが,着差以上の強い競馬を見せた。ここ3戦の激走の疲れが出なければ,初のG1奪取がかなう。
△2…ビービーガルダンは昨年のスプリンターズSで,ローレルゲレイロと1センチ差の2着という大接戦を演じた。スプリントG1は3回挑戦して,3,16,2着。前走・オーシャンSで7着と1番人気を裏切ったが,あの一戦だけで見捨てるのは危険だ。
△3…アルティマトゥーレはステップレースのシルクロードSを2番手追走から完勝。スローペースで先行有利の流れもあったが,楽々と抜け出した。中京は2戦2勝の舞台。スタートを決めて前々でレースが進められれば引退の花道を飾れる。