過去10年,上位1〜3番人気は7,3,2連対。1番人気は5勝2着2回と上々の成績だが,2,3番人気が3,2連対と元気がない。一方,6番人気以下の伏兵馬からは2けた人気3頭を含む計5頭が連対している。
馬連配当は3けた3回,1000円台3回,万馬券4回。9番人気で優勝したマツリダゴッホ(07年)を除くと,優勝馬は1〜4番人気以内に限られている。しかし,ヒモに人気薄が絡むケースが多く,2000円以下の堅い配当と万馬券が同居する難解な一戦となっている。
連対馬のクラス別はG1組19頭,G3組1頭。G2,3をステップにした馬は苦戦している。路線別は9連対のJC(ジャパンC)組がトップで,天皇賞(秋)組と菊花賞組が3連対,2連対でエリザベス女王杯組が続いている。ただ,2走前を見てみると,天皇賞(秋)に7頭が出走。この数字を前走と合わせると天皇賞(秋)組は計10連対となり,最多のJC組を抜いて1位。その年の天皇賞(秋)出走馬から目が離せない。ちなみに,今年はブエナビスタ,ペルーサ,ネヴァブションの3頭が該当する。
年齢別は3〜7歳上馬が37,27,40,24,17頭出走して,6,8,3,1,2連対。連対率は16,30,8,4,12%。連対数,率で4歳馬が世代をリードしている。
また,性別は牡馬132頭と牝馬13頭で争い,17対3。連対率は13%と23%。連対数で牡馬が大きくリードしているが,率で牝馬が優位に立っている。
◎…ペルーサは前走のJCでまたも痛恨の出遅れ。最後方からの競馬となったが,馬群をぬいながら1馬身差の5着まで迫った。ここ3戦の上がり3ハロンはすべてレース最速。直線の決め手は群を抜いている。五分のスタートが切れれば,G1奪取がかなう。
○…ブエナビスタは前走のJCで2着降着となったが,改めてその能力の高さを証明して見せた。天皇賞(秋)からJCのステップで有馬記念で連対した牝馬はゼロ。現役最強馬に異論はないが,今回は2番手評価とした。
▲…昨年のJCでオウケンブルースリはウオッカの鼻差2着。体質の弱さでなかなか連続で使えないが,この秋は長期休養明けで2,7着の成績で,着差も半馬身と1馬身半差と崩れていない。スピード決着では苦しいが,上がりのかかる競馬になれば出番は十分ある。
△1…ヴィクトワールピサは前走のJCで3着。経済コースを回る鞍上の好プレーもあったが,2番手追走から直線でしぶとい粘りを発揮した。中山は皐月賞を含めて2戦2勝。枠順も絶好の1番枠なら逆転Vがあっても驚けない。
△2…エイシンフラッシュの秋2戦は2,8着。とはいえ,神戸新聞杯はクビ差で,JCは不利を受けながら0秒4差。皐月賞3着,ダービー1着の実績から3歳トップ級の実力馬であることは間違いない。巻き返しを警戒したい。
△3…有馬記念連覇を狙うドリームジャーニー。今回3カ月の休養明けとなるが,鉄砲駆けは【1201】の成績。順調度で見劣るものの,昨年のグランプリ以来の57キロで出走できるのは有利。ノーマークにはできない。