過去10年,上位1〜3番人気は5,2,2連対。1番人気は最多5連対をマークしているが,05年のディープインパクトを最後に,ここ4年連対していない。代わりに,6番人気以下から2けた人気5頭を含む11頭の伏兵馬が連に絡んでいる。
馬連配当は上位人気馬同士の決着で3けた配当が3回あるが,7回は4000円以上の高配当で,内5回が万馬券となっている。
連対馬20頭はすべて芝からの出走で,距離は1600M1頭と1800〜2000Mの19頭。中距離をステップにした馬が好成績を残している。
クラス別は重賞組16頭,オープン特別組4頭。連対馬の8割は重賞からの参戦だった。また,路線別はスプリングS組8連対,弥生賞組7連対,若葉S組4連対,アーリントンC組1連対。上位3路線はいずれも皐月賞のトライアルレース。トライアル戦から本番と王道を歩んだ馬が好走している。
勝利数別は,1〜4勝以上馬が21,93,48,18頭出走して,4,8,3,5連対。連対率はそれぞれ19,9,6,28%。一般に勝ち数が多くなると連対率も上昇するが,ここでは1勝馬が2,3勝馬をしのぐ活躍を見せている。
◎…エイシンアポロンは重馬場で行なわれた弥生賞で2着。400Mの距離延長にもスムーズに折り合い,直線内から鋭く伸びてきた。ゴール寸前で勝ち馬にかわされたが,前走はあくまで本番を見据えた仕上げ。一度たたいた上積みは大きく,展開に左右されない脚質も魅力。「3歳王者」の資質を備えている。
○…無傷で臨んだスプリングSでローズキングダムは3着。中団追走から直線を向いたが,久々,少し力のいる馬場の影響か,手応えほど伸びなかった。新馬,朝日杯フューチュリティSの各2着馬が,弥生賞で1,2着入線したことを見ても,3連勝の中身は濃く,巻き返しがあっても当然だ。
▲…ヴィクトワールピサは4連勝で弥生賞を制覇した。しかも,目下,休養をはさんで重賞連覇と絶好調。前走は直線で進路が開くまで我慢して,余力十分の脚色で差し切った。上位2頭をまとめて破れる破壊力を秘めている。
△1…ヒルノダムールは前走の若葉S(芝2000M)で2分0秒0で2着。走破時計は大阪杯(G2)に0秒5差に迫る速さだった。荒削りのところはあるが,スピードは非凡。良馬場なら上位争いに加われる。
△2…前走の弥生賞でダイワファルコンは0秒4差の3着。道中かかり,直線でも追いづらいシーンがあったが,いい脚で追い込んだ。2走前の芝1600M(稍重)2着は,前日の古馬1000万下を0秒5上回った。1勝馬でも決め手は侮れない。
△3…アリゼオは前走のスプリングSを鮮やかに逃げ切った。まだ精神面に課題を抱えているが,一戦ごとに競馬を覚えているのは確か。先行馬の大外18番枠は有利とはいえないが,中山コースは2戦2勝。前で立ちまわれるアドバンテージを生かせれば,粘り込みが期待できる。