春のヴィクトリアマイル(G1)では,後方から怒濤の追い込みを見せて3着。昨年の2冠馬・ブエナビスタに0秒1の僅差まで詰め寄った。1番人気に推された前走・マーメイドS(G3・4着)では,前残りの展開に泣いたが,それでも直線では差を詰めていたように,力負けした印象はない。昨年は好位から抜け出す競馬で3連勝した実績もあるように,本来は決して追い込み一手ではなく,展開に応じて自ら動けるタイプ。4カ月の休み明けでも調教の動きは抜群なので,エリザベス女王杯(G1)に向けて良いステップになりそうだ。

昨年の秋華賞(G1)2着馬。その後は馬券に絡んでいないが,前走・ヴィクトリアマイルで0秒1差の5着の走りから,やはり能力は相当に高い。休養明けの今回,追い切りの動きは絶好とは言えないが,前走と比較すれば,相手関係は数段に落ちる。いきなり好勝負に持ち込んでも,何ら驚けない。

ダートから芝に舞台を替えて2戦2勝。初戦はレコードV,2戦目は鮮やかに逃げ切ったように,スピードは古馬相手でも侮れないモノがある。特筆すべきは,終い3ハロンを32秒台という破格の上がりで押し切った前走の内容。スローの逃げでスタミナの消耗を抑え,ゴールまでシッカリと伸びた走りから,一本調子のスピード馬ではなさそうだ。今回もさほど速い流れにはならないはずなので,実績馬に一泡吹かせるシーンがあるかも。

過去10年,連対馬は1〜5番人気の6,2,3,3,3頭と7番人気の3頭(02年は中山競馬)。極端な人気薄馬の台頭は見られない。

馬連配当は3けた2回,1000〜2000円台5回,3000〜5000円台3回。ここまでは堅く収まる傾向を見せている。

ステップはクイーンS組が8連対でトップ。次いでポートアイランドS組3連対,新潟記念組2連対。ただ,注目したいのが,06年に新設されたヴィクトリアマイル。その年にこのレースに出走した馬は,06年1,3着,07年1,2,3着,08年1,3着,09年1,3着。4年連続で勝利を飾り,馬券対象の1〜3着に9頭が入線する好成績。ちなみに,今年は(3)ブロードストリート(4)ニシノブルームーン(5)ヤマニンエマイユ(6)ブラボーデイジー(11)コロンバスサークル(12)ウェディングフジコ(16)ムーンインディゴの7頭が参戦している。

3走前のヴィクトリアマイルでブラボーデイジーは8着。落鉄する不利がありながらブエナビスタの1馬身1/4差に粘った。前走は馬体20キロ減の影響で7着に敗れたが,G1級の能力を備えているのは明らか。勝ってエリザベス女王杯へ駒を進める。