01年に「阪神3歳牝馬S」から「阪神ジュベナイルフィリーズ」にレース名が変更された。また,06年以降はリニューアルされた外回りコースで施行されているが,ここでは過去10回のレースで傾向を探ってみたい。
連対馬は1-3,1-6,7-9,1-11,6-10,8-3,8-9,4-1,3-8,1-3番人気の組み合わせで決まった。上位1〜3番人気は計9連対と不振で,代わりに6番人気以下から10頭が連に食い込んでいる。
馬連配当は3けた〜1000円台3回,3000〜5000円台3回,8000円台1回,万馬券3回。大半は中波乱以上の高配当で,荒れることも視野に入れた馬券検討が必要だ。
連対馬の出走間隔は20頭中15頭が10月か11月に一度は出走。休養明けの馬は苦戦を強いられている。ステップはファンタジーS組が4連対でトップ。次いで札幌2歳S組と黄菊賞組が2連対の順。
キャリア別は1〜5戦以上馬が3,5,8,2,2連対で,連対率はそれぞれ19,15,18,6,4%。キャリア3戦以内が好成績を挙げている。
◎…ステラリードは前走のファンタジーSで6着。休養明けでレース前に落鉄するアクシデントも重なったが,直線では馬群の中から鋭く伸びて0秒5差まで詰め寄った。新馬,函館2歳Sを制した素質馬。鞍上に名手のデムーロを配して,たたき2戦目。直線の長い阪神外回りで女王の座を射止める。
○…ラナンキュラスは新馬,500万特別を連勝。前走ファンタジーSは4着と1番人気を裏切ったが,モマれる競馬を経験したのは大きな収穫。非凡な瞬発力があり,G1級の潜在能力を秘めている。
▲…前走のファンタジーSでタガノエリザベートは,4コーナー最後方から外を回って15頭をまとめて差し切った。勝ち時計も前日の古馬準オープンと0秒1差と優秀。2,3走前の敗戦が気になるものの,ここをあっさりと勝つようなら,来年の桜花賞が見えてくる。
△1…デビュー戦でアパパネは3着に敗れたが,続くマイル戦を2連勝した。中でも前走は直線で楽々と抜け出すと,最後は抑える余裕でのレコード勝ち。スローペースでも折り合え,決め手勝負になれば上位争いに浮上する。
△2…アニメイトバイオは2走前のサフラン賞をレコード勝ち。前走の京王杯2歳Sはつまずいて後方に置かれたが,直線ではメンバー最速の上がりで2着まで迫った。距離延長,阪神の外回りコースで巻き返す。
△3…メイショウデイムは新馬を逃げ切り,2勝目の前走は中団待機から直線鮮やかに差し切った。430キロ台の小型馬だが,パワーとスピードを備え,展開に左右されない自在性も魅力だ。