01年にレース名が「朝日杯3歳S」から「朝日杯フューチュリティS」に変更され,04年から牝馬も出走できることになった。ここでは過去10年データでレース傾向を見てみたい。
連対馬は4-1,10-1,1-2,8-1,4-1,2-3,2-5,2-7,3-10,2-5番人気の組み合わせで決まった。1番人気は5連対とほめられるものではないが,連を外した年は3,3,3,5,3着。馬券対象にならなかったのは1回だけだった。
馬連配当は3けた〜2000円台6回,3000〜4000円台2回,8000円台2回。上位1〜3番人気がそろって連から消えたことはなく,万馬券は出ていない。
連対馬のクラス別は重賞組14頭,オープン特別組3頭,500万下以下組3頭。その時の成績は1〜3着馬の13,3,2頭と4,5着の各1頭。前走で馬券対象となっていることが連対への理想といえる。
ステップは京王杯2歳S組と東京スポーツ杯2歳S組からそれぞれ4頭が連対し,3連対でデイリー杯2歳S組が続いている。
キャリアは1〜7戦以上馬が4,24,43,35,28,13,9頭出走して,0,4,4,7,2,2,1連対。キャリア1戦での連対
はなく,7戦以上馬も苦戦している。
中山の芝1600Mはスタート後にまもなくカーブを迎える独特のコースで,外枠不利といわれる。そこで,枠番別の連対頭数を調べてみると,1〜4番枠の4,4,2,3頭と5〜8番枠の4,2,0,1頭。内枠13頭に対して,外枠が7頭。ここ10年に限るとデータも「外枠不利」を証明している。
所属別は関東馬が66頭出走して6連対(連対率9%),関西馬が87頭で13連対(15%),地方馬が3頭で1連対。関西馬が関東馬を大きくリードしている。
◎…キョウエイアシュラは前走,坂下から矢のような脚を見せたが,0秒3差の6着。スタート直後に挟まれて後方に置かれたのが最後の最後に響いた。芝1200Mで2勝しているが,押っつけながら追い上げてくるレースぶりは決して短距離向きではない。距離延長は歓迎で,今回はたたき2戦目。能力を出し切れば2歳チャンピオンを奪取できる。
○…ローズキングダムは強敵相手に1800Mを連勝。新馬→重賞でエリートコースに乗った。2戦はいずれもスローの流れだったが,マイルのスピードに戸惑わないセンスの良さを備えており,自分の競馬ができれば重賞V2も十分ある。
▲…キングレオポルドはデビュー戦でマイルを快勝し,前走のベコニア賞をレコードで圧勝した。行きたがる気性に課題は残るが,そのスピードは非凡。激走の疲れが出なけれ一気に押し切っても不思議はない。
△1…エイシンアポロンは京王杯2歳Sを快勝した。未勝利勝ちをきっかけに使われながら地力を増して,前走も直線であっさりと抜け出す強い競馬だった。展開に左右されない脚質で,中山のマイルもこなすはずだ。
△2…トーセンファントムは前走の東京スポーツ杯2歳Sで,ローズキングダムにアタマ差遅れたものの,レース最速の33秒4の上がりを見せた。新馬,オープン特別を連勝したスピードは軽視できない。
△3…前走のニシノメイゲツは前半の流れが遅く,力んで走っていた。その分最後の直線で伸び切れずに6着と敗れた。マイルへの距離短縮はプラスで,中山の1600Mも2戦2勝。16番枠は不利だが,変わり身は大きいはずだ。