過去10年,1番人気は7連対とその重責に応えているが,2,3番人気は3,1連対と不調。代わりに7番人気以下から5頭が連に食い込んでいる。
馬連配当は3けた〜2000円台5回,4000円台2回,8000円台1回,万馬券2回。高配当は3回で,一見すると波乱度は低いように見えるが,過去5回の3連単は,3着に9,13,2,6,3番人気が入線して,20万7930円,122万6130円,6万460円,18万3380円,3250円。昨年こそ4けた配当だったが,伏兵馬の台頭する余地は十分にある。
前走成績は1〜5着馬の9,6,0,2,1頭と6,7着馬の各1頭。連対馬20頭中15頭は前走でも連に絡んでいた好調馬で,掲示板を外して巻き返したのはわずか2頭だけ。
路線別は6連対の京都大賞典組がトップで,3連対で宝塚記念組と毎日王冠組が並び,これを2連対のオールカマー組が追う展開になっている。なお,最多連対の京都大賞典組は7,6,1,1,1,2着からの臨戦だった。
東京の芝2000Mはスタートすると直ぐにカーブを迎えるトリッキーなコース。「外枠より内枠有利」といわれているが,馬番別の連対頭数を見ると,内の1〜9番からは90頭が出走して11連対,外の10〜18番は77頭で9連対。出走頭数を考慮すれば外枠が互角以上に健闘している。なお,枠別では内の1〜4枠が3,1,1,3連対で,外の5〜8枠が4,0,6,2連対となっている。
◎…シンゲンは年明けの白富士S,新潟大賞典,エプソムCと3連勝した。中でも新潟大賞典の勝利は,走破時計,勝ちっぷりとも文句のない圧勝劇だった。前走のオールカマーは3着に敗れたが,重賞2勝はいずれも左回りで,東京コースは8戦6勝の舞台。しかも,今回はたたき2戦目の走りごろ。念願のG1奪取へすべての条件が整った。
○…春のグランプリ馬ドリームジャーニーは秋初戦のオールカマーで2着。マツリダゴッホが後続をちぎるスローの流れと,59キロの斤量で能力を出し切れなかった。東京で連対の実績はないが,本格化前のデータともいえる。G1レース2勝馬の底力を警戒したい。
▲…オウケンブルースリは京都大賞典で59キロを背負って1着。先行2頭が引っ張ったとはいえ,大外から豪快に差し切った。まだ4歳馬で上がり目は十分。未勝利勝ち以来の2000Mでも好勝負になる。
△1…ウオッカはG1レース6勝中4勝を1600Mで挙げている。2400Mのダービー,2000Mの天皇賞(秋)も勝っているが,本質的にはマイラーで,ラスト200Mで伸びを欠いた前走の毎日王冠がそれを証明している。能力で押し切ることも考えられるが,昨年ほどの信頼度を感じず,連下の評価とした。
△2…前走のオールカマー勝ちでマツリダゴッホはスランプを完全に脱出した。左回りに勝利はないが,走ったのはわずか4回。その中にジャパンC4着(0秒2差)があれば,回りは関係ないはず。グランプリホースの地力は軽視できない。
△3…スクリーンヒーローは昨秋,アルゼンチン共和国杯,ジャパンCと連勝して一気に古馬の頂点に立った。今回は宝塚記念5着からのぶっつけになるが,東京コースとの相性は良く,鉄砲にも実績がある。