昨年まで「NSTオープン」のレース名で行なわれていたが,今年「朱鷺S」に改称されて施行される。ここでは05,06年と昨年のデータを参考に傾向を見てみたい。
レースは18,12,10頭立てで行なわれ,過去3回の連対馬は2??7,1??3,4??3番人気で決まった。毎年上位1??3番人気が連に絡み,馬連配当は4070円,860円,1370円。ここまでは大きな波乱は起こっていない。しかし,3着には17,8,2番人気が入線し,3連単は155万9580円,2万60円,1万1930円。18頭立ての05年は100万馬券が飛び出す大荒れとなった。今回もその時と同じフルゲート戦。伏兵馬の台頭を警戒したい。
連対馬の前走(着順)は重賞組3頭(15,4,4着),オープン特別2頭(7,1着),準オープン1頭(5着)。前走の格や成績は気にしなくてもよさそうだ。
年齢別は4??9歳上馬が1,2,0,2,1,0連対。7,8歳の高齢馬が活躍している。
所属別は関東馬が21頭出走して2連対(連対率6%),関西馬が15頭で3連対(同20%),地方馬が4頭で1連対(同25%)。地方馬の連対は3番人気に支持されたネイティヴハート(船橋競馬)の2着だった。
性別は牡馬31頭と牝馬9頭で争い5対1。夏に強いといわれる牝馬を抑えて牡馬が好成績を挙げている。
◎…サクラミモザはダートの短距離戦で,新馬,500万下を連勝し,チューリップ賞でブエナビスタの2着。距離を考えれば前走の関東オークス(ダート2100M)5着は大健闘といえる。芝への馬場変わりは問題なく,スピードを生かすには1400Mはベスト。軽量50キロも魅力だ。
○…前走の関屋記念でマイネルレーニアは逃げて14着。馬体はプラス4キロだったが,数字以上に影響があったようだ。同型馬不在で,5勝の1400Mに距離が短縮されれば,スピードで押し切ってもおかしくない。
▲…フライングアップルは前走,6カ月ぶりの実戦の巴賞で0秒2差の4着。14キロ増の馬体でも好位でうまく立ち回り,0秒2差まで迫った。もともとがたたき良化型。距離短縮に対応できれば,怖い存在だ。
△1…2カ月半ぶりの前走・関屋記念でヤマニンエマイユは9着。スローの流れに末脚を封じられたが,0秒8差まで迫った。速い流れの1400Mなら反撃が期待できる。
△2…ゲイルスパーキーは昨秋からの5戦で,掲示板を外したのは暮れの阪神Cだけ。休養明けとなるが,鉄砲実績があり,この1400Mで全3勝を挙げている距離巧者。良馬場なら上位争いに加われる。
△3…エフティマイアは桜花賞,オークスと2着で,秋華賞5着。4歳牝馬トップ級の実力馬だが,なんといっても9カ月ぶり。能力上位は疑う余地がないが,ここでは連下の抑えとした。