00年にスプリンターズSが12月から秋に移行し,臨戦過程に若干の影響するかもしれないが,過去10回のデータからレース傾向を見てみたい。
連対馬は1??6,1??4,13??1,4??2,11??3,5??2,1??4,3??4,1??3,1??4番人気の組み合わせで決まった。
馬連配当は3けた??1000円台5回,2000??3000円台3回,万馬券2回。
上位1??3番人気が毎年連に絡んで,10回中8回は4000円以内で収まっている。しかし,2けた人気が優勝した00年と02年で万馬券が飛び出す大荒れとなっている。
連対馬の前走はG1組12頭,G2組4頭,G3組3頭,オープン特別組1頭。重賞から臨戦した馬が好走している。また,前走成績は1??5着馬5,4,2,0,2頭と6??10着馬計7頭。前走で掲示板を外した馬の反撃にも警戒が必要だ。
ステップは天皇賞(秋)組8連対,スプリンターズS組と毎日王冠組3連対,富士S組2連対の順。
年齢別は3??7歳以上馬が37,44,47,27,17頭が出走して,それぞれ3,11,4,2,0連対。連対率は8,25,9,7,0%。連対数,率で4歳馬が他世代を圧倒している。なお,7歳以上馬はこの10年で連に絡んだことがなく,ここまで最高6着。今年7歳のカンパニーには気になる数字だ。
牡馬は145頭で17連対(連対率12%),牝馬が27頭で3連対(同11%)。牡馬が連対数で牝馬に水をあけているが,連対率はほぼ互角。牝馬にも十分チャンスがある。
関東馬は57頭出走して9連対,関西馬が110頭で11連対。関西馬が関東馬を一歩リードしている。なお,外国馬はここまで5頭出走して,9,16,14,7,8着。ここでは静観するのが正解か。
◎…ブルーメンブラットは前走の府中牝馬Sで重賞初制覇。休養明けでG1レース2勝のカワカミプリンセスを相手に強い競馬を見せた。休養前にヴィクトリアマイルで0秒1差の3着と敗れたが,2着のウオッカとはハナ差。上がり33秒台の決め手には定評があり,G1奪取のチャンスと見た。
○…相手はスーパーホーネット。前走の毎日王冠で,後に天皇賞(秋)馬となったウオッカを差し切ってG2レース3勝目を挙げた。昨年のマイルCSでクビ差の2着と敗れたが,今年は一皮むけて本格化した。
▲…7カ月の休養をはさんでサイレントプライドは重賞2連勝。全8勝中6勝を1600Mで挙げているマイルの鬼だ。2度の骨折で出世が遅れているが,G1馬の仲間入りをするチャンスだ。
△1…スズカフェニックスは昨年の高松宮記念を制し,このレースでも3着。2着のスーパーホーネットとはわずか半馬身差だった。今年はまだ未勝利だが,G1勝ちの実績からV争いに浮上できる。
△2…エイシンドーバーは春のマイラーズCと安田記念でともに3着と健闘した。前走の富士Sは4カ月半ぶりだったが,前残りの中で0秒3差の4着と地力を発揮した。マイルはベストの距離。マイナス8キロの体重で走った反動が出なければ好勝負に持ち込める。
△3…難しいのはカンパニーの取捨だ。過去10年で7歳馬は最高6着。データからはかなり狙いづらいが,前走の天皇賞(秋)でゴール前一番の伸びでタイム差なしの4着。春にもG2で2連勝の実績がある。高齢馬とは思えない大健闘。ノーマークにするのは危険か。