重賞2勝馬が不在で行われた先週の桜花賞は,人気馬総崩れで3連単は700万馬券。予想通りの大荒れの結末となった。
牡馬クラシックの第一関門も,実力のきっ抗したメンバーがそろった。同世代で唯一の重賞2勝馬マイネルチャールズが,頭ひとつリードしているが,どの馬にもチャンスのある混戦レース。2週連続で100万馬券が飛び出してもおかしくない。
過去10年,連対馬は2??3,5??6,2??1,1??3,15??8,1??2,10??1,1??12,6??10,7??15番人気の組み合わせで決着した。1番人気は連対率5割で,2,3番人気も3,2連対。上位人気は不振で,代わりに6番人気以下から9頭が連対している。
馬連配当は4回が2000円以下で収まっているが,5万3090円,1万3980円,9万4630円の万馬券も3回。伏兵馬の台頭を警戒したい。
ステップはスプリングS組が8連対でトップ。次いで弥生賞組7連対,若葉S組3連対,毎日杯組とアーリントンC組がそれぞれ1連対。上位3路線のトライアル組で連対馬の9割を占めている。
連対馬のキャリアは3??8戦以上馬が5,2,5,2,3,3連対。幅広いキャリアから連に絡んでいる。しかし,優勝馬に限ると,3??5戦馬の5,1,3連対と8戦以上馬の1連対。キャリア5戦以内が理想となっている。
関東馬は62頭が出走して5連対(連対率8%),関西馬が116頭で14連対(同12%)。関西馬が連対数,率で関東馬を大きくリードしている。なお,04年に北海道競馬のコスモバルクが2着しているが,今年,地方馬の参戦はない。
◎…スマイルジャックは前走のスプリングSを勝って重賞初制覇。好ダッシュから2番手で折り合い,直線入り口で先頭に立つとそのまま押し切った。7戦してすべて3着以内。好位で立ち回れるセンスは中山向きで,初の2000Mにも不安はない。混戦を断ってG1奪取するとみた。
○…ショウナンアルバは道中かかった共同通信杯で楽々と差し切った。前走スプリングSも気性の悪さを出て向こう正面でハナに立ったが,小差の3着に粘った。気性のコントロールがカギになるが,G1級の能力を備えている。
▲…昨年までのレインボーペガサスはダートで活躍。今年の初レースが芝のきさらぎ賞で8番人気の低評価だったが,中団追走から末脚を伸ばして重賞初制覇を飾った。前走のスプリングSは外を回る不利があり7着と敗れたが,勝ち馬と0秒5差。展開ひとつで巻き返せる。
△1…マイネルチャールズは京成杯を首差,弥生賞を0秒1差で差し切って重賞を連勝した。たたき合いで負けない勝負根性は光るが,前走の弥生賞は1000M通過が61秒8というスローの2番手からの勝利。レースレベルに疑問が残り,ピークのデキが長いのも気になる材料。実績は認めつつも連下の評価にした。
△2…ブラックシェルは,きさらぎ賞で出遅れ。流れに乗れず7着と敗れたが,前走の弥生賞でスタートを決めて2着に巻き返した。スムーズな流れなら爆発的な末脚を発揮する一方で,長距離輸送でイレ込む弱点を抱えている。
△3…ドリームシグナルは出遅れた2前走のシンザン記念で後方待機。4コーナーから進出して直線で14頭をごぼう抜きした。3走前の朝日杯FSでも目立つ末脚で4着。前走のスプリングSは6着に敗れたが,瞬発力を生かせば上位争いに食い込める。