3歳牝馬3冠の2戦目。第1弾の桜花賞は12番人気のレジネッタが勝ち,15番人気のエフティマイアが2着,5番人気のソーマジックが3着。3連単は700万の大波乱となった。
今年の牝馬戦線は依然として重賞2勝馬が不在で,「樫の女王」も一筋縄では収まりそうにもない。早速,過去10年のデータでレース傾向を見てみたい。
連対馬は7??2,7??1,1??5,5??4,4??12,2??13,6??4,1??2,3??5,5??1番人気の組み合わせで決まった。
1??3番人気は4,3,1連対。上位人気は不振で,代わりに6番人気以下から5連対している。馬連配当は05年こそ人気サイドの決着で630円と堅かったが,02??04年は3年連続で万馬券となる大荒れ。波乱を視野に入れた馬券検討が必要だ。
連対馬のクラス別は重賞組18頭とオープン特別組2頭。ステップは15連対で桜花賞組がトップ。フローラS組3連対,忘れな草賞組とスイートピーS組が各1連対となっている。最多連対の桜花賞組は,その時に3,6,3,3,1,6,7,1,12,7,5,2,4,14,4着。前走成績に関係なく巻き返している。なお,桜花賞馬は1勝,2着1回。今年の桜の女王レジネッタには厳しいデータとなっている。
最長経験距離は,1600M8頭,1800M6頭(00年のシルクプリマドンナはダート),2000M5頭,2200M1頭。連対馬20頭中14頭は1600??1800Mまでの経験しかない。スタミナを問われる長距離戦だが,距離経験に神経をとがらせる必要はなさそうだ。
キャリアは3??8戦の範囲から1,7,2,4,4,2連対。キャリアの浅い馬や9戦以上使い込まれた馬は連に絡んでいない。
関東馬VS関西馬は5対15。関西馬が関東馬を圧倒し,関西馬は25年連続で連対している。
◎…2歳女王のトールポピーは桜花賞で8着と敗退。手応え十分で直線を向いたが,ラストの伸びを欠いたのは馬体10キロ減が影響したか。東京コースでは初出走となるが,父ジャングルポケットはこの舞台でダービー,ジャパンCを含め3戦3勝。距離延長は望むところで,女王復活のチャンスだ。
○…相手はリトルアマポーラ。桜花賞はスタートのタイミングが合わず後方から。道中外々を回り,4コーナーでも外に振られたが,レース最速の上がりで0秒2差の5着まで迫った。京成杯では一線級の牡馬相手に4着の実績。距離が伸びていいタイプで,2400Mに不安はない。
▲…アロマキャンドルは,スイートピーSで最後待機から直線14頭をまとめて差し切った。スローペースの中,上がり33秒5の末脚がさく裂した。東京コースはこれで2戦2勝。距離延長で前走の決め手を再び発揮できるかは未知数だが,脚をためれば好勝負は間違いない。
△1…レジネッタは前走,中団のやや後方追走から直線で素晴らしい決め手を見せて桜の女王の座を射止めた。気性が激しく2400Mでの折り合いに不安も残るが,2冠の可能性も十分にある。
△2…ブラックエンブレムは前走スタートで出遅れ。終始馬場の悪いところを走らされて0秒7差の10着。2けた着順に敗れたが,着差は悲観するものではない。3走前に500万下特別を楽勝し,続くフラワーCで重賞初勝利を飾った。2400Mでかからなければ好勝負になる。
△3…レッドアゲートはトライアルのフローラSで後続を0秒2突き離して優勝。好位で折り合い,直線で脚を伸ばす好センスの競馬を見せた。420キロ台の小型馬なので道悪が心配で評価を下げたが,力を出し切れる馬場なら差はない。