00年の番組改編でスプリンターズSが9??10月に移行すると,各陣営の臨戦態勢に少なからず変化が起こってきた。
過去7年,連対馬は13??1,4??2,11??3,5??2,1??4,3??4,1??3番人気の組み合わせで決まった。馬連は2けた人気馬が優勝した00年と02年で万馬券が出たが,残る5回は4000円以下5回。平穏に収まるか,荒れるかの両極端となっている。
ステップは天皇賞・秋組が5連対,スプリンターズS組と毎日王冠組が各3連対,富士S組2連対,武蔵野S組1連対。連対馬14頭はすべて重賞勝ちの実力馬(00年のアグネスデジタルはダート)だった。重賞未勝利のアグネスアークにとっては気になるデータとなっている。
年齢別は3??7歳上馬が3,6,4,1,0連対。3??5歳が好成績を挙げ,6歳以上馬は苦戦傾向を見せている。
関東馬VS関西馬は42頭と78頭で戦い6対8。連対率は14%と10%。東西間格差はあまり感じられない。なお,4頭出走した外国馬は,9,16,14,7着。ここまでは目立った成績を残していない。
◎……秋初戦の京成杯オータムHでキングストレイルは,トップハンデ57キロを背負って楽勝。続くスプリンターズSでも初距離,道悪,大外16番枠という中で0秒2差の4着に健闘した。前走のスワンSは馬群に包まれ,距離も1ハロン短かった。得意のマイルに戻ればこのメンバーでも差はない。
○……ダイワメジャーは天皇賞・秋で他馬にぶつけられて9着に敗退。その影響で出否が慎重になり,今週までずれ込んだ。昨年の覇者で,今春の安田記念勝ちと,マイル実績は抜群でG1レース4勝の実力馬。体さえデキていれば突き抜けても不思議はない。
▲……春の高松宮記念を制したスズカフェニックスは,馬インフルエンザの影響で帰きゅうが遅れたスプリンターズSは9着。急仕上げの出走で力を出し切れなかった。距離延長になるが,1600??2000Mで5勝の実績からむしろ好材料。たたき2戦目の今度は怖い。
△1……アグネスアークはここ3戦,札幌記念,毎日王冠,天皇賞・秋と重賞3連続2着。夏以降に急激に地力アップした。京都の芝1600Mは下級条件とはいえ2戦2勝。重賞勝ちこそないが,勢いを買う手は十分にある。
△2……カンパニーは夏の関屋記念で豪快な差し切りを決め,不利のあった前走の天皇賞・秋で3着。素質馬が6歳でようやく本格化したか。瞬発力を生かせる平たんコース,たたいた上積みを見込めばG1制覇も夢ではない。
△3……コイウタは4月のダービー卿CTで2着し,続くヴィクトリアマイルでG1初Vを果たした。帰国初戦のスプリンターズSは,距離不向きで11着と敗退したが,前走の富士Sで0秒3差に健闘した。たたき3戦目。ベスト距離で大駆けがあってもおかしくない。