春のスプリント王決定戦に18頭のスピード自慢が顔をそろえた。ただ,今年のG1馬はオレハマッテルゼ1頭で,低迷する短距離路線を象徴する混戦レースとなった。5月から3月に日程が繰り上がった00年からデータでレース傾向を見てみる。
過去7回の連対馬は4??8,1??3,3??2,3??2,2??1,4??6,4??2番人気の組み合わせで決まった。1番人気は1勝,2着1回でアテにならないが,優勝馬はすべて4番人気以内から出て,連対馬も12頭(85.7%)を占めている。
馬連配当は
3けた……………2回
1000円台……1回
2000円台……1回
3000円台……1回
6000円台……1回
万馬券……………1回
小回りの中京が舞台で,毎年フルゲートの多頭数(00年は17頭)で,展開のアヤが起こりそうだが,00年の万馬券決着以外は大波乱に至ったいない。ただ,3着馬には2,16,4,10,8,1,3番人気が入線し,3連単は4万7120円,3万6620円の大荒れ。馬連,馬単馬券は人気馬同士の組み合わせを購入しても,3連勝馬券には伏兵馬を絡めておきたい。
ステップは7年連続で連対馬を出している阪急杯組が9連対で断然。そこでの成績は2,2,1,9,2,1,4,1,3着。上位人気に支持された馬からは目が離せない。
年齢別は4??8歳上馬が36,31,35,16,7頭出走して,3,6,4,1,0連対。4??6歳馬が優勢で,高齢馬は苦戦している。8歳で人気を集めているプリサイスマシーンだが,データからは狙えない。
◎…スズカフェニックスは前哨戦の阪急杯で3着。直線で大外から追い込んだ分勝った2頭(1着同着)にハナ差だけ届かなかった。芝1200Mは初めてとなるが,コンスタントに33秒台の上がりを発揮できる決め手は魅力。はまれば一気に突き抜ける。
○…芝1200Mで2連勝中の上がり馬エムオーウイナー。昇級戦の前走シルクロードSでいきなり重賞を制覇して,地力もアップしている。初のG1挑戦になるが,勢いは一番。1分7秒台の時計があればスピード負けすることはない。
▲…昨年のアイビスサマーダッシュでサチノスイーティーは重賞初制覇。その後,低迷が続いていたが,前走のオーシャンS2着でようやく復調気配を見せた。好位で立ち回れる器用さがあり,平たん小回りも得意。馬場が渋るようだと一気に首位争いに浮上する。
△1…マイネルスケルツィは2カ月半の休養明けでG1に挑戦する。重賞実績はマイルのニュージーランドTと京都金杯で2勝を挙げ申し分ない。1200Mは初距離になるが,かかる気性だけにむしろ好材料。折り合えば大駆けの可能性を秘めている。
△2…アンバージャックは500万下からとんとん拍子の4連勝で,京阪杯で重賞初制覇を果たした。前走オーシャンSでまさかの15着に敗れて人気を裏切ったが,2走前のシルクロードSでエムオーウイナーとは0秒3差。力を出し切れば巻き返せる。
△3…2年前のこの舞台でシーイズトウショウは1分6秒7のレコード勝ちし,CBC賞(2回)とセントウルSを制覇している。7歳馬でもここで実績は最右翼。香港スプリントから3カ月半ぶりで割り引いたが,アッサリ勝たれても驚けない。