今年は3歳牝馬の挑戦,ダイワ兄妹対決,欧州のトップジョッキー4人が有力馬に騎乗するなど,近年にない激戦となった。
過去10年,連対馬は4??1,4??3,1??2,1??2,3??13,2??13,1??4,1??3,4??1,1??6番人気の組み合わせで決着した。1番人気は5勝2着2回と上々の成績で,連を外したときは2,3番人気がこれをカバーしている。
01,02年に13番人気馬が2着に食い込んで馬連が万馬券決着となったが,7回は3けた配当(3回)と1000円台(4回)。大半は堅く収まっているが,ヒモ荒れにも警戒したい。
連対馬20頭の前走はすべて重賞で,G1(17頭),G2(2頭),G3(1頭)。路線別はジャパンC組が7勝2着3回と半数の10連対を果たし,98年を除くと毎回連対している。ほかで複数の連対馬を出しているのは菊花賞組の3連対だけとなっている。
重賞実績を見てみると,連対馬20頭中18頭にG1(2歳戦を含む)での連対経験があり,うち13頭がG1の優勝馬。頂点レースで勝てないまでも,首位争いをしてきた馬でないと巻き返しは難しい。
年齢別は3??8歳上馬が35,37,42,19,11,2頭出走して,6,9,3,1,1,0連対。連対率はそれぞれ17,24,7,5,9,0%。連対数,率で4歳馬がトップ,3歳馬が2番手で追っている。
◎…前走ジャパンCでウオッカは4コーナー後方からメンバー中最速の上がり33秒6を発揮。強豪相手に信じられない豪脚で0秒2差の4着まで迫った。小回り中山へのコース替わりは歓迎できないが,今季3戦目だし,53キロの斤量で出走できるのは有利。3歳牝馬が47年ぶりにグランプリ制覇を果たすチャンスだ。
○…メイショウサムソンは1番人気に推されたジャパンCで3着に惜敗。勝負どころの3??4コーナーで大外を回されたロスが,ゴールの着差になった。昨年は5着に終わったが,今年は春秋天皇賞を連覇して順調度アップ。勝って年度代表馬の座を射止めるチャンスだ。
▲…4戦4勝で挑んだ菊花賞でロックドゥカンブは3着と敗れ,初めて土がついた。道中は馬群に包まれる苦しい展開で,直線内から猛然と追い込んだが0秒2差届かなかった。中山はセントライト記念を勝っている舞台。53キロの軽量なら好勝負が期待できる。
△1…ポップロックはジャパンCでアタマ差の2着。鞍上ペリエの好騎乗もあったが,たたき2戦目できっちりと連を確保した。まだG1に手が届いていないが,今年はドバイ遠征(6着)を除くと崩れていない。昨年はディープインパクトの2着。いつビックタイトルを奪取してもおかしくない。
△2…ダイワスカーレットは6勝2着2回とパーフェクト連対。G1レース3勝の世代トップ馬で,前で立ち回れる脚質も中山向きだ。ただ,今回は古馬と初対戦で,距離2500Mもはじめて。厳しい条件がそろい,これまでのようにスローペースに持ち込める可能性は低く,連下に留めたい。
△3…5冠馬のダイワメジャーはこれがラストランとなる。距離が長いとささやかれた昨年,好位2番手追走で3着に踏ん張って見せたが,今年の春秋マイルG1を制覇したように距離への不安はぬぐえない。皐月賞を制したデムーロを鞍上に迎えてどこまで健闘できるか。