昨年は26回の歴史で最少の11頭立て。外国馬も2頭と寂しい顔ぶれとなったが,6冠を達成したディープインパクトのウイニングランにスタンドから大歓声が湧き起こった。
今年は一転してフルゲート18頭立てで,外国馬も4頭出走する。過去10年のレースで傾向を探ってみたい(02年は中山競馬)。
1番人気は3,3,4,1,2,3,3,1,3,1着。連対率4割はほめられないが,馬券圏外に消えたのは99年の1回だけ。「3連勝」馬券の軸には最適な存在となっている。
99年と02年に馬連で2万馬券が飛び出して波乱となったが,7回は4000円以内。荒れるか堅いかを見極める必要がある。
連対馬の前走はG1組16頭,G2組2頭,G3組と条件組が各1頭。G2以上から出走していることが連対条件となっている。
路線別は7連対の天皇賞(秋)組がトップで,4連対の菊花賞組,2連対で凱旋門賞組と英チャンピオンS組が続いている。
ここまで外国馬は10カ国から61頭が参戦し,日本馬は92頭と争った。外国馬は3勝2着2回(連対率8%)で,日本馬が7勝2着8回(同16%)。ホームの日本馬がアウェーの外国勢を圧倒している。
年齢別は3??7歳以上馬が37,49,37,17,13頭出走して5,8,5,2,0連対。連対率はそれぞれ14,16,14,12,0%。連対数で4歳馬が世代をリードしているが,率では3??6歳がほぼ互角となってといる。
牡馬は130頭で18連対(連対率14%),牝馬が23頭で2連対(9%)。牝馬は連対数で離されているが,率ではさほど差はない。
◎…ウオッカはエリザベス女王杯の当日朝に後肢の炎症で無念の出走取消。幸い軽症で態勢を立て直して参戦してきた。3歳牝馬で歴戦の古馬相手の戦いは楽ではないが,東京の芝2400Mはダービーで牡馬を一蹴した舞台。53キロの軽量を生かし切ればチャンスは十分ある。
○…メイショウサムソンは休み明けで前走の天皇賞・秋を制覇。史上4頭目の春秋連覇を達成してG1レース4勝目を挙げた。馬インフルエンザで凱旋門賞を断念せざるを得なかった無念を世界の舞台で晴らす。
▲…今年3月にドバイで国際G1レースを勝ち,春のグランプリ宝塚記念を制覇したアドマイヤムーン。天皇賞・秋は直線で不利を受けて6着に敗れたが,このメンバーなら地力は上位。巻き返しても当然だ。
△1…インティライミはこの秋に朝日チャレンジCと京都大賞典を連勝。東京2400Mのダービーでディープインパクトの2着馬が完全復活した。天皇賞・秋をパスして,ジャパンC一本に絞って勝負をかけてきた。
△2…ホップロックの天皇賞・秋は,スタート直後に他馬に寄られて後方からの競馬。直線で際立つ脚で迫ってきたが,勝負づけが済んだあとだった。ステイヤータイプで距離延長はプラス。日本馬で2勝しているペリエ騎乗も魅力だ。
△3…来日前にアルティストロワイヤルは,米国で大外からまくってG1を初制覇。仏国から米国に移籍して頭角を現したところを見ると左回り巧者か。日本馬との力量比較は難しいが,外国馬の筆頭と見て連下に押さえたい。