96年までは「シーサイドS」として函館で開催されていたが,翌年から札幌に移って「エルムS」となった。97年からの10年データでレース傾向を見てみたい。
連対馬は2??1,2??4,2??1,4??7,1??4,1??4,1??6,6??1,2??4,5??7番人気の組み合わせで決まった。1,2番人気は6,4連対とまずまずの成績だが,3番人気は1頭も連に絡んでいない。しかし,極端な人気薄の台頭はなく,馬連は昨年の5110円が最高で,10回中8回は3000円以下。波乱度は低い。
ステップはマリーンS組が6連対でトップに立っているが,ほかには強調できる路線はない。
年齢別は3??7歳上馬が10,34,31,32,19頭出走して,それぞれ1,8,7,3,1連対。4,5歳馬が好成績を挙げている。また,性別は牡馬が114頭で19連対(連対率16.7%),牝馬は12頭で1連対(8.3%)。連対数で牡馬がリードしている。
◎…3歳馬ロングプライドはユニコーンSを制して,交流G1のジャパンダートダービーで3着。連勝こそならなかったが,高速決着の不良馬場の出遅れをカバーして馬券対象となった。初の古馬相手でもスピードは見劣りしない。
○…ドンクールは関越Sで3馬身差の2着。勝利をものにできなかったが,勝った相手は51キロの軽ハンデ馬。今回は5カ月の休養明け3戦目。小回りへのコース替わりもプラスで打倒本命馬の筆頭格だろう。
▲…メイショウトウコンは今年,G3平安S,G2東海Sを制覇。わずか9カ月で重賞2勝と大躍進した。札幌コースも,昨年の夏にダートで2勝,2着1回の実績。前走除外の影響が出なければ勝ち負けになる。
△1…フサイチパンドラは,札幌記念で牡馬相手に逃げ切って目下絶好調。ダート経験は今年2月のエンプレス杯2着の好走歴があれば割引材料にはならない。すんなりと先手を取れば前走のシーンが再現できる。
△2…マコトスパルビエロは関越Sをレコードのおまけつきで鮮やかに逃げ切った。51キロの軽量に恵まれた感もあるが,後続を3馬身ちぎったあの勝ちっぷりは斤量差だけでかたずけられない。
△3…ハスフェルは前走でオープン特別の阿蘇Sを快勝した。こちらも準オープンからの格上挑戦で52キロと斤量が軽かったが,今の勢いなら別定戦でもマークが必要だ。