前々走の富士S(G3)は13着と案外な成績に終わったが,右回りコースに替わった前走のマイルCS(G1)では,折り合いもスムーズで4着を確保し,改めて能力の高さを示した。1400Mは今回が初挑戦となるが,レースに集中しすぎる面があるため距離短縮は歓迎となりそうだし,引き続き得意の右回りで行われることもあって,ここは中心とみたい。

重賞でも大崩れすることなく,安定した成績を残している実力馬。休養明けで挑んだ前々走のスワンS(G2)で半馬身差の2着に入ると,前走のマイルCS(G1)でも0秒3差の3着に入って力を見せた。今回は得意の1400Mに距離が短縮されることに加え,2度使って馬体の調子も良好。ここも引き続き好走が期待できそうだ。

今春には高松宮記念(G1)を制しており,ここでは実績上位。前々走のスプリンターズS(G1)では,暑さから大幅に体重を減らし9着に敗れたが,プラス8キロと体重を戻してきた前走のスワンS(G2)では,59キロを背負いながらも0秒3差の5着に入って復調の兆しを見せた。今回は57キロでの出走となるし,1400Mは(2・2・1・1)の得意距離。ここは巻き返しに期待がかかる。

今年新設されたレースのため,過去のデータによるレース分析は割愛しました。

◎…アサクサデンエンは天皇賞・秋(G1)で手応え良く直線を向いたが伸びず7着。直前の乗り代わり,距離2000Mも長かった。一昨年の安田記念(G1)の覇者で,今年も日本馬で最先着して2着を確保した。マイルチャンピオンだが芝1400Mも3戦2勝。G1馬の末脚がさく裂する。

○…コートマスターピースは前走のマイルCS(G1)で7着。間隔が約2カ月開いたのが影響したか,スタートで出遅れて後方から。道中で順位を上げて行ったが,本来の走りができなかった。英仏でG1レース2勝の実績馬。日本の芝に慣れた今回は怖い。

▲…マイネルスケルツィはマイルCSで見せ場十分の4着に好走した。2走前の富士S(G3)では出遅れて惨敗したが,右回りで改めて能力の高さを示した。この距離は初めてになるが行きたがるだけに距離短縮は歓迎で,武豊騎乗も魅力だ。

△1…今年前半のシンボリグランは出遅れやレース中の不利で不完全燃焼の競馬が続いた。しかし,秋初戦のスワンS(G2)で2着,続くマイルCSでも3着と好走した。昨年も寒い時期に2,1,1着と調子を上げ,1400Mも2勝2着1回と得意にしている。

△2…オレハマッテルゼは春に高松宮記念(G1)と京王杯SC(G2)を連勝した。ここ2戦は9,5着に敗れているが,着差は0秒6,0秒3差。59キロを背負った前走スワンSで1番人気を裏切ったが,同斤量ならノーマークにはできない。

△3…プリサイスマシーンは2走前のスワンSを好位追走から鮮やかに差し切り。前走のマイルCSでも道中馬場の悪い内を通りながら,0秒6差の6着に頑張った。3戦2着1回の阪神コースで評価を下げたが,上位争いに浮上しても不思議はない。