過去10年,1??3番人気は5,7,3連対。5連対の1番人気はほめれる成績ではないが,上位人気で連対馬の75%を占めている。99年に馬連で5270円とやや荒れたが,残る9回は3けた配当4回を含めて4000円以内。牝馬限定戦でも波乱度は低い。
ステップは府中牝馬S組が8連対でトップ。次いで秋華賞組5連対,天皇賞(秋)組と京都大賞典組が各2連対で続いている。また,前走成績で1着馬は5頭と少ないが,連対馬の18頭までを5着以内で占めている。前哨戦で掲示板を確保していることが連対条件となっている。
秋華賞からの出走間隔が中3週に変わり3歳馬が当レースに出走しやすくなった00年からの6年で年齢別を見てみると,3??6歳上馬が32,34,25,5頭出走して,それぞれ4,5,3,0連対。連対率は12.5%,14.7%,12.0%,0%。不振の6歳上馬を除くと,世代間格差は見られない。
◎…アドマイヤキッスは3冠すべてで1番人気推されたが2,4,4着。あと一歩のところで栄冠に手が届かないでいる。前走もレース最速タイの上がりで追い込みながら0秒4差。道中の位置取りと外を回ったロスで差し切れなかったが,G1級の能力を秘めていることは間違いない。ローズSの決め手を発揮できれば悲願のタイトルをゲットできる。
○…ディアデラノビアは春のマイラーズC以来,休養を挟んで4戦連続で3着と健闘。特にここ2戦のオールマカーと府中牝馬Sでは,勝ち馬と同タイムだった。勝ち運に見放されて涙をのんでいるが,仕掛けひとつでVに手が届く位置にいる。
▲…キストゥヘヴンは3番人気に推された前走の秋華賞で6着。4コーナーまで抜群の手応えで直線を迎えながら伸びを欠いのは,レース中に負った外傷の影響が出たか。秋2戦の敗退で人気を落としているが,桜花賞で一度は世代トップに立った素質馬。末脚はここでもひけは取らないはずだ。
△1…カワカミプリンセスは5戦5勝で秋華賞制覇。今年2月のデビューで2冠を獲得し,一気に3歳の頂点まで駆け上がった。約5カ月ぶりをたたき2戦目,馬体は引き締まり,益々軽快な動き。6連勝を達成しても不思議はない大器だが,好調期間がちょっと長すぎるのが気になる。能力の高さを十分認めつつも今回は連下に回してみたい。
△2…スイープトウショウは天皇賞(秋)で5着に敗れたが,2走前の京都大賞典で牡馬一線級を一蹴して堂々の勝利をあげた。昨年の宝塚記念(2200M)でハーツクライとゼンノロブロイを破り,京都コースも6勝の実績。牝馬同士なら実力は明らかに上位だが,前走で1番人気を裏切ったのは嫌な材料。カワカミプリンセス同様に抑えの評価とした。
△3…アサヒライジングは前走の秋華賞でカワカミプリンセスに半馬身差の2着。7月に米国に遠征し,アメリカンオークスで2着入線したことがフロックでないことを証明した。春のクラシックでは桜花賞4着,オークス3着だったが,ひと夏を越して地力アップ。混戦になれば上位争いに浮上する。