「桜花賞」「オークス」に続く3歳牝馬3冠の最終戦。過去10年,連対馬は5??3,1??2,2??14,12??10,10??7,1??2,1??3,2??1,2??5,2??1番人気の組み合わせで決まった。96??00年にかけては伏兵馬の台頭で馬連5回中4回が万馬券の波乱となったが,ここ5年間は連対馬10頭が5番人気以内同士の組み合わせで最高2180円で,残る4回はすべて3けた配当で堅く収まっている。
連対馬20頭中18頭は前走重賞で,2頭が条件だった。路線別は13連対のローズS組がトップで,その時の成績は1,1,5,3,14,2,1,2,5,1,3,1,2着。この組の5着以内には警戒が必要だ。
勝利数別を見ると,1勝馬は連対0,2勝馬が3連対(連対率3.8%),3勝馬8連対(同12.1%),4勝馬4連対(同22.2%),5勝以上馬5頭(同83.3%)。1勝馬は狙えず,2勝馬も連対率1けたでは苦戦しそう。3勝以上馬が連複馬券の圏内と見たい。
芝の連対率は優勝馬の10頭中8頭が6割以上で,連対馬では20頭中16頭までが4割以上をキープしていた。G1の大舞台で通用するにはそれなりの成績を残していることが重要なファクターとなっている。
◎…キストゥヘヴンは牡馬相手にセントライト記念で0秒4差の5着。4カ月ぶりで馬体重20キロ増,レース前からテンションも高かったが,中団からしぶとく伸びてG1馬の意地を見せた。過去10回で桜花賞馬の優勝は3回。3歳春に見せ付けた世代トップのスピードで2冠を奪取する。
○…フサイチパンドラは阪神JF3着,オークス2着とあと一歩のところでタイトルを逃している。夏を充電に当てて,秋初戦の前走ローズSで3着。デビュー前からG1級と期待されていた素質馬が最後の1冠獲りにかける。
▲…アドマイヤキッスは前走ローズSで届かないかと思われた位置から一気に差し切った。小回り中京で内で立ち回り直線で馬群をさばいた経験は,直線でゴチャつきやすい京都の内回り2000Mで生きるはず。芝右回りも2勝,2着3回とパーフェクト連対だ。
△1…カワカミプリンセスは4戦4勝でオークスを制覇。2着とは0秒1差だったが,着差以上の強さで勝利を飾った。夏は休養してぶっつけになるが,ローテーションは当初の予定通りと陣営は自信を持っている。5連勝で2冠を達成する可能性も十分にある。
△2…アサヒライジングは春に桜花賞4着,オークス3着。7月に米国遠征を果たして,前走アメリカンオークスで,差して2着と新しい面を見せた。逃げて良し,差して良し,と自在に立ち回れる脚質は魅力だ。
△3…サンドリオンは休養を挟んで3連勝中。ダート2戦でともに後続を5馬身ちぎって,前走紫苑Sがクビ差の勝利。初めての芝で小差だったが,1度経験した上積みは大きい。上がり馬の勢いにかける手は十分にある。