東京競馬場5週連続G1のフィナーレを飾るのは,春のマイル王決定戦。今年も香港から3頭のスピード自慢が挑戦してきた。これを迎え撃つ日本勢15頭も豪華メーバーがそろい,楽しみな一戦となった。過去10年のデータでレース傾向を見てみたい。
1??3番人気は4,1,1連対とまったくの不調。上位人気はアテにならず,代わりに6番人気以下から10頭が連対している。1番人気は99年以来連に絡んでおらず,馬連はここ6年で4回も万馬券が飛び出す大荒れとなっている。
ステップは京王杯スプリングCが11連対と抜群の相性を見せ,03年を除く9年すべてで連に絡んでいる。
年齢別は4??7歳上馬が60,55,38,17頭出走して,7,6,5,2連対。6歳馬は連対数で3番手だが,率では他世代を抑えてトップに立っている。
牡馬は144頭で19連対で,牝馬は30頭で1連対。牡馬が牝馬を圧倒しているが,昨年スイープトウショウが2着に食い込んで一矢を報いた。
香港馬はここ10年で11頭が参戦して,1勝,2??4着各1回。連対率18.2%はまずまずの成績だけに警戒が必要だ。
◎…ダンスインザムードは前走でヴィクトリアマイルを快勝して完全復活を果たした。今度は牡馬相手になるが,一昨年,昨年と天皇賞(秋)で2,3着し,今年マイラーズCで2着の実績ならG1連覇も夢ではない。
○…テレグノシスは武豊騎手にスイッチして巻き返しを狙ってきた。前走は大外を回って追い上げたが,0秒5差届かず3着。スローの流れとやや重の馬場も響いたようだ。マイルはベストの距離で,良馬場なら決め手をフルに発揮できる。
▲…ハットトリックは2走前の中山記念が重馬場,前走(ドバイ)も荒れた馬場で末脚を生かせずに敗退した。今回帰国初戦になるが,昨年の最優秀短距離馬で実績は最右翼。2カ月ぶりでも能力を出し切れば首位争いになる。
△1…香港馬ブリッシュラックはチャンピオンズマイルを勝った勢いで,今年も殴り込みをかけてきた。昨年は後方待機からメンバー最速の上がりで,3着サイレントウィットネスと0秒2差の4着。550キロを越す大型馬だが,マイルの決め手は侮れない。
△2…オレハマッテルゼは高松宮記念に続いて,59キロを背負って京王杯SCを勝って2連勝中。今回は相手がそろって楽なレースにならないだろうが,マイル4勝の実績馬。先行有利の今の馬場も合うだけに,連下には押さえておきたい。
△3…皐月賞馬ダイワメジャーは前走でマイラーズCを制して今季絶好調。マイルも6戦して,2勝,2着3回と得意だが,東京コースは4戦して最高5着。好位で流れに乗れるのは強みだが,東京の長い直線が心配だ。