夏の福島競馬を締めくくる伝統のハンデ重賞。96年は中山競馬場で,00年が東京競馬場で行なわれたが,芝2000Mに変わりないため,過去10年のレースから傾向を探ってみたい。
連対馬の人気は5??3,2??7,2??16,4??1,7??8,3??4,3??4,6??1,8??9,1??8番人気の組み合わせで決まった。かつて1番人気が勝てないレースとして知られていたが,昨年ダイワレイダースが26連敗で終止符を打った。とはいえ1番人気はわずか3連対で,2,3番人気も2,3連対と不振。代わりに6番人気以下から伏兵馬が8連対し,馬連はすべて4けた配当以上。1000??2000円台4回,4000??6000円台3回,万馬券3回と荒れている。
連対馬の半数10頭が前走6着以下から巻き返し組で,前走連対していたのは5頭だけ。路線別はエプソムC組が7連対と好調で,4連対で安田記念組が続いている。
年齢別は4??8歳上馬が26,37,32,31,8頭出走して,3,6,4,7,0連対。連対率は11.5%,16.2%,12.5%,22.6%,0.0%。7歳馬が連対数,率で世代をリードしている。ただ,ここ5年に限ると,2頭が連対しただけで,8頭は5歳馬と6歳馬が占めている。
トップハンデ馬は延べ12頭が出走して,2勝2着1回。ハンデ頭は苦戦している。
◎…前走コンラッドは4コーナー最後方から直線追い上げて9着。道悪に脚を取られながらも鋭い伸びを見せた。もともとたたき良化型。昨年ラジオたんぱ賞を制覇した福島で重賞V2を達成する。
○…グラスボンバーは前走のエプソムC2着で復調をアピールした。昨年このレースで3着で,福島記念も制覇しており,コース実績は十分。たたき3戦目,馬場状態に左右されない強みもある。得意の舞台で巻き返す。
▲…前走金鯱賞で大逃げを打ったコンゴウリキシオーはそのまま逃げ切った。2走前の新潟大賞典は658.7Mの長い直線に泣いて6着に敗れたが,小回りの福島コースは歓迎。前走より0.5キロ増のハンデなら重賞連覇も夢ではない。
△1…トウショウナイトは,昨年京都記念,日経賞と連続2着し,続く天皇賞(春)で4着と,一線級相手に好走した。今年は5戦してまだ未勝利だが,底力はここでも十分通じるはず。馬場がしぶればさらにチャンスが広がる。
△2…サザンツイスターは準オープンを勝った勢いで挑戦した前走の目黒記念で4着。中団で脚をためて直線ジワジワと伸びて掲示板を確保した。瞬発力勝負ではつらいが,最終週の時計のかかる馬場なら上位争いが期待できる。
△3…メイショウカイドウは平たん小回りコースがベスト。小倉で重賞4勝を含む8勝がそれを証明している。ただ,今回は約5カ月ぶりで,59キロのトップハンデを背負う。能力は認めるが,ここは連下の押さえが妥当と見た。