実績: | ★★★★★★★ |
距離・コース: | ★★★★★★★ |
順調度: | ★★★★★★★ |
時計:良・1.07.5 | |
前哨戦となるシルクロードS(G3)は人気に応えて重賞2連勝を達成。道中は自然と中団好位のポジションを獲ったが、直線でゴーサインが出されると、3番手で上手くレースを進めたギャラントアローを半馬身差抑えており、内容的にもほぼ完勝であった。前々走のCBC賞(G2)と前走で芝スプリント部門の有力馬の大半を一蹴、完全制圧へ向けて残りは未対戦のG1馬・カルストンライトオ、デュランダル(今回不出走)を倒すだけとなった。すでに2週前の段階において美浦坂路で4ハロン51秒台の時計が出ていたほどであるが、今週の追い切りは坂路で4ハロン49秒3、終い13秒1を馬なりでマークしており、文句なしのデキだ。コンスタントに上がり33秒台を使えるなど決め手に長けており、脚質が極端ではないので展開の影響を受けにくい点も魅力。隙らしい隙は見当たらず、不利さえなければ5連勝でのG1戴冠が濃厚の判断だ。
実績: | ★★★★★★★ |
距離・コース: | ★★★★★★★ |
順調度: | ★★★★★★★ |
時計:良・1.07.8 | |
前走の阪急杯(G3)では、ゴール前で粘るカルストンライトオとの追い比べをアタマ差ながら先着して、約1年ぶりの勝利。内目の枠からサッと3番手に付ける器用なレースぶりで、近走の不振が嘘の様な強い競馬だった。昨秋のスプリンターズS(G1・6着)時に一旦仕上がってしまったので、その後は15、9、15着と復調に手間取ってしまったが、元来が重賞勝ちのあるトップクラスの実力馬であり、前走の走りこそが本来の姿であろう。不調期に入ると長引くが、復調すれば好調を持続できるのが当馬の特徴で、短期放牧から戻ってからも栗東坂路での動きは上々。今週の追い切りは馬場が渋ったため4ハロン54秒1に留まったが、1週前には52秒8を出していたので、稽古面での不安はない。昨年の当競走でも不利な大外枠から3着へと突っ込んでおり、前走の復活が軽く見られそうな今回は気楽な立場での一撃を期待する。
実績: | ★★★★★★★ |
距離・コース: | ★★★★★★★ |
順調度: | ★★★★★★★ |
時計:良・1.07.3 | |
期待を背負って遠征した昨年末の香港スプリント(国際G1)は、14頭立ての最下位と惨敗。馬体が大幅に増えていたりと調整不足の感もあったが、過去にもショウナンカンプらのG1馬が挑戦して大敗しており、軽い馬場で行われる日本のスプリント戦とは要求される適性が違うのかもしれない。今年の始動戦となった阪急杯では、休養明けで512キロと未だ太い印象であったが、結果は2着とまずまずの滑り出し。大外枠からハナを奪うと、ゴール直前でキーンランドスワンに交わされるまで先頭を譲らなかったのだから、さすがはG1馬の貫録である。時期的に500キロ以下には絞りにくい様だが、一度使って動きの方はかなり良化。中京は先週Bコースに仮柵が移動してから差しが利く様になっており、徹底逃げの当馬には喜ばしくない状況だが、今回は斤量57キロで出走できることでもあり、上位粘り込みの可能性には対処しておく必要がありそうだ。
春秋スプリント連覇,カルストンライトオ
春のG1シリーズの開幕を告げる短距離王決定戦。96年にG1に昇格し、芝1200Mになった過去9年のデータを対象にレース傾向を見てみたい。
1-3番人気は3、4、5連対とまずまずの成績を挙げている。一方、6番人気以下からも4頭が連対している。馬連は00年に万馬券が出て、3000-5000円台も3回。極端な人気薄馬の台頭はないが、中波乱の決着が続いている。
96-99年は5月開催、00年からは日程が3月に繰り上げて行われている。99年までの4年間は、シルクロードS(G3)組が6連対で主力だったが、最近5年は6連対の阪急杯(G3)組が他路線を圧倒している。
4-6歳上馬が48、50、54頭出走して4、10、4連対。5歳馬が他世代を大きく引き離している。牡馬113頭と牝馬39頭で争い、14対4。連対数、率で牡馬が牝馬を上回っている。
関東馬は56頭出走して7連対(連対率12.5%)、関西馬が93頭で11連対(同11.8%)。連対数に差はあるが、連対率では大きな開きはなく、関東VS関西はほぼ互角と見ていい。なお、地方馬1頭、外国馬2頭が参戦したが、ここまで連対馬は出ていない。
1-5番枠は5勝、2着馬2頭の7連対。一方、14番枠よりも外は2着馬2頭だけ。平たん小回りコースのためか、外枠不利のデータが出ている。また、勝ち数は3月の開催に限ると、優勝馬5頭はすべて5勝以上をマークし、2・3着馬もそれぞれ4頭までが5勝以上を挙げていた。4勝以下の馬は減点材料になる。
◎…前走カルストンライトオは大外16番枠から一気にハナに立つと、道中もマイペースの逃げ。直線でもスピードが鈍らずそのまま押し切るかに見えたが、ゴール寸前でキーンランドスワンにアタマ差交わされ2着に敗退。香港以来の久々の実戦、負担重量59キロと条件は厳しかったが、G1馬の底力で連を確保した。平たん小回りコース。スタートさえ決めれば春・秋スプリント王が誕生する。
○…プレシャスカフェは4カ月の休養を挟んで芝1200Mを4連勝中。ここ2戦のCBC賞(G2)、シルクロードSは接戦だったが、着差以上の強さで重賞を連覇した。6歳馬でもまだキャリア11戦と馬体は若い。本格化した素質馬の勢いは怖い。
▲…メイショウボーラーはダートに転じて素質が一気に開花した。昨年の暮れにCBC賞でプレシャスカフェに0秒1差4着に敗れたが、目下重賞3連勝中。今回は逃げ馬カルストンライトオにハナを奪われそうだが、好位に控える競馬もできる。本格化した今なら互角に渡り合えそうだ。
△…キーンランドスワンも軽視できない。3月開催となった00年以降、このレースでは阪急杯組が2勝、2着4回、5年連続で連対を果たしている。前走でその阪急杯を制覇したキーンランドは要警戒。昨年の3着馬で中京コースの実績もある。
△…ゴールデンキャストは前走シルクロードSで直線の伸びを欠いて0秒5差の6着。夏場から長いこと使ってきた疲れが出たようで、この中間は短期放牧に出されリフレッシュされた。このメンバーでは格下イメージがぬぐえないが、どんなレースでも大崩れしない堅実さを備えている。
△…ウインクリューガーは7カ月ぶりの阪急杯でアタマ+クビ差3着に健闘した。いつも前で競馬をしていた馬が後方から追い込むレースができたのは大きな収穫。ここも6ハロン戦で先行争いが激しくなるのは必至。控える競馬で直線の勝負にかければ出番は十分ある。