昨年は北海道競馬所属のコスモバルクの参戦で盛り上がったが,今年も3戦無敗のディープインパクトの登場で近年にないヒートアップを見せている。過去10年のレースから傾向を探ってみた。
1??3番人気は5,3,3連対と不振。代わりに6番人気以下の伏兵馬が6連対している。97年と02年に馬連5万馬券が出て大波乱となったが,残る8回中4回は3けた配当。堅いか荒れるかの見極めが肝心となっている。
ステップは弥生賞(G2)組7連対(3,2,3,2,1,3,1着),若葉S組6連対(1,5,2,4,1,7着),スプリングS(G2)組5連対(7,1,1,2,3着),アーリントンC(G3)組(1着)と毎日杯(G3)組(1着)が各1連対。トライアル3競走で連対馬の90%を占め,他路線からの出走馬の出番は少ない。
連対馬20頭のキャリアは3??8戦。関東馬は4勝,2着3回,関西馬が6勝,2着6回(昨年,地方馬コスモバルクが2着)。連対数で関西馬が優勢だが,連対率はほぼ互角となっている。
◎…マイネルレコルトで勝負する。弥生賞は初の2000M戦,スローペースに前半かかり気味に2番手。後続の目標となったが,0秒2差3着と崩れなかった。メンバー中最多の4勝馬で,新馬戦と朝日杯FS(G1)をレコード勝ちした快速馬。3カ月ぶりをたたいた上積みは大きく,2歳王者がG1を圧勝した舞台で巻き返す。
○…相手は無敗の3連勝で弥生賞を制したディープインパクト。圧巻のパフォーマンスで連勝街道を突き進んできた。ただ,3戦は9頭,7頭,10頭立て。少頭数の競馬から今回は一気にフルゲートの18頭立て。力を出し切れば楽勝だろうが,中山は小回りで直線も短い。多頭数戦で馬群をさばけずに脚を余すシーンも考えておきたい。
▲…スキップジャックを単穴に推す。昨秋,京王杯2歳Sで直線インを突いて抜け出し,G2タイトルを手中にした。続く,朝日杯FSは手応え十分で直線に向かったが,前が壁になり脚を余して11着。前走スプリングSもダンスインザモアの0秒5差5着に敗れたが,直線の内外のコース取りの差も着順に出た。人気ほど能力差はなく,一発の魅力が漂う。
△…ダンスインザモアはスプリングSを歴代3位のタイムで制覇した。1位のタニノギムレットはダービー1着,同タイムでクビ差2着のテレグノシスはNHKマイルC(G1)を制した。その比較からダンスインザモアの能力は間違いなくG1級。道悪もOKで,中山コースも歓迎だ。
△…前走弥生賞でアドマイヤジャパンは道中3番手で折り合い,直線インを突いて2着と好走した。内と外に離れたディープインパクトとのたたき合いで,ゴール前首差遅れたが,不良馬場で京成杯(G3)を制覇したことがフロックでないことを証明した。外枠で位置取りがポイントとなるが,差はない。
△…ペールギュントは朝日杯FS3着馬で,デイリー杯2歳S(G2)とシンザン記念(G3)を制覇している実力馬。前走スプリングSは外からいい脚を見せて追い込んで0秒5差6着。最後の詰めを欠いたが,重賞2勝の実績からここでも十分勝負になる。