安田記念の前哨戦として好メンバーがそろった。5月に開催された9回のレースから傾向を探ってみたい。
連対馬は5??1,1??12,1??8,1??4,5??2,2??7,11??6,5??6,2??5番人気の組み合わせで決まった。1,2番人気は4,3連対と不振で,3番人気も3着にすら入線していない。代わりに6番人気以下の伏兵馬が6連対している。馬連は1000??4000円台6回,8000円台1回,万馬券2回。3けた配当で決着したことはなく,波乱含みの重賞になっている。
連対馬の前走18頭中15頭が重賞。ステップはダービー卿チャレンジT(G3)組が4連対でトップで,ここ3年連続連対中と勢いもある。2番手に3連対のマイラーズC(G2)組が続いている。
年齢別は4??7歳上馬が54,48,24,24頭出走して,7,4,5,2連対。4歳馬が連対数で世代をリードしているが,率で6歳馬が逆転している。牡馬は123頭で16連対,牡馬が27頭で2連対。牝馬は苦戦している。
◎…テレグノシスは一昨年1着,昨年2着とこのレースで抜群の実績を誇っている。前走マイラーズCは4カ月ぶり。デビュー以来最高の馬体重でやや重め残りだったが,上がり33秒台の末脚を見せて6着。たたき2戦目で状態はアップ,得意の距離で巻き返す。
○…相手はプレシャスカフェ。高松宮記念(G1)は単勝1.9倍の断然人気に応えられず3着に敗れた。スタートで後手を踏み,勝負どころで馬場の悪い内を走らせられたが,最後まであきらめず,しぶとい伸びを見せた。ゴール前の脚色から距離延長は問題ない。
▲…大外から伸びて高松宮記念を圧勝したアドマイヤマックス。距離不足と思われた1200Mで,後続を2馬身半もちぎった。1F距離が延びてさらに期待がかかるが,今回は59キロを背負う。坂を上がってあの瞬発力を再現できるかどうか。今回は3番手評価に留めた。
△…ウインラディウスは昨年のこのレースの覇者。休養明けの谷川岳Sは3着に敗れたが,前哨戦としては文句のないレース内容だった。前走530キロは生涯最高体重。3カ月ぶりを一度使われた上積みは魅力。昨年レコードでテレグノシスを降した末脚にかけてみる手は十分ある。
△…ダンスインザムードは前走香港C(国際G1)で13着に惨敗した。馬体重453キロは2走前のマイルCS(G1)の2着と比べ9キロ減。海外遠征で体調が万全ではなかったようだ。天皇賞(秋),マイルCSと牡馬相手に連続連対した実績はここでも威張れるもの。4カ月ぶり,56キロの負担重量を克服できれば上位争いは必至。
△…穴を出せばウインクリューガーか。高松宮記念はスタートで挟まれ最後方に置かれた。直線レースナンバー2の末脚で追い込んで0秒8差。03年のNHKマイルC(G1)優勝馬のたたき3戦目。大駆けがあっても驚けない。