05年の中央競馬のG1第1弾・フェブラリーS。一昨年は中山のダート1800Mで行われたが,ここでは97年にG1に昇格してから8回のレースを参照した。
1??3番人気は4,3,2連対。上位人気馬はほめられる成績ではなく,6番人気以下から4頭が連に絡んでいる。
馬連は98年に1万1730円と荒れたが,残る7回は3けた配当1回,1000円台4回,2000円台と3000円台各1回。1,2番人気が連からそろって消えたのは1回で,ここまで比較的平穏に収まっている。
連対馬16頭の前走は芝,ダートを問わずすべて重賞。路線別は平安S(G3)組が6連対,東京大賞典(交流G1)組4連対,ジャパンCダート(G1)組2連対。また,昨年のサイレントディールを除くと,連対馬15頭は前哨戦で掲示板を確保していた。
年齢別は4??8歳上馬が32,29,38,20,9頭出走して,7,6,2,1,0連対。4歳と5歳馬がし烈な世代争いを繰り広げている。なお,優勝馬は,4歳2頭,5歳5頭,6歳1頭。馬単,3連単を狙うなら軸に5歳馬を据えたい。
関東馬38頭,関西馬75頭,地方馬15頭で争い,2,12,2連対。関西馬が連対数,率でトップに立っている。
◎上がり馬ヒシアトラスで勝負する。オープンを3回連続で2着した後,オープン,重賞を連勝した。前2走はいずれも道中インで脚をため,直線内を突いて鮮やかに差し切った。特に前走の平安Sは直線だけで2着以下を3馬身半突き放した。1600Mは距離不足との見方もあるが,過去21戦でマイル以下の経験はわずか2度で,うち1回は芝。ダート1700Mで2着2回の実績があれば1600Mは十分守備範囲。スピードとパワー兼備のヒシアトラスがダートの頂点に立つ。
○シーキングザダイヤは昨年暮れからダートに転戦して3,1,2着。昨夏は芝で足踏みしていたが,前走の川崎記念(交流G1)でジャパンCダート馬のタイムパラドックスをクビ差2着に苦しめた。母シーキングザパールは日本調教馬として初めて欧州でG1(モーリスドゲスト賞)を制覇した世界的な名牝。その素質の片鱗をようやく見せた。
▲ダートに路線変更して圧倒的なスピードで,ガーネットS(G3),根岸S(G3)と重賞を連勝したメイショウボーラー。なかでも1400Mの前走で直線だけで後続を7馬身ちぎったのは圧巻だった。マイル勝ちはないが,皐月賞3着,NHKマイルC3着と芝G1で好走した実績から距離不安は心配ないはず。初の強敵相手でもダートの頂点を狙えるところにいる。
△2年連続で最優秀ダート馬に輝いたアドマイヤドン。前走の有馬記念で7着に敗れたが,G1・7勝はここでは断然の実績。データでは6歳馬苦戦となっているが,昨年に続いて連覇があっても不思議はない。
△タイムパラドックスはジャパンCダート,川崎記念とダートG1を連勝した。マイル以下に実績がない分評価を下げたが,パワー勝負なら能力は互角以上。鞍上も武豊だけに軽視は禁物だ。
△東京大賞典で出遅れて2番人気を裏切ったパーソナルラッシュ。ダービーGP(盛岡・交流G1)で2着を9馬身突き放し,続く米国遠征のG1でも6着に健闘した。前走敗因が出遅れとはっきりしているだけに巻き返しを警戒したい。