菊花賞(G1)を4週後に控えた最終トライアル。阪神競馬場で行われた過去8年,連対馬は7??4,2??1,5??4,1??3,3??2,1??7,1??2,3??1番人気の組み合わせで決まった。1番人気は3勝,2着2回。2,3番人気もそれぞれ3連対と好成績を残している。96年に馬連万馬券,98年に6790円と荒れたが,ここ5年は1770円以内の配当。人気サイドで収まる傾向が強い。
ステップはダービー(G1)組が6連対と貫禄を見せる一方で,1000万下からも5頭が連対した。条件組の5頭中4頭は前走1,2着から連に絡んだが,残る11頭は前哨戦の着順に関係なく連対している。遠征馬と休養馬の比較が気になるが,出走間隔は中2週3頭,1カ月3頭,2カ月以上10頭。両者ほぼ互角の成績を残している。
NHKマイルC(G1),ダービーを連勝したキングカメハメハ。能力は疑う余地もないが,目標を先に置いての秋始動レースだけに取りこぼしもあると見た。そこで,ここに全力投球のグレートジャーニーで勝負する。春のG1は長距離輸送の連続で,力を出し切れなかった感もある。新馬Vから4戦目でシンザン記念(G3)を制した素質馬。地元競馬で反撃しても驚けない。
キングカメハメハは2冠獲りでまさに次元の違う強さを見せた。休養明けで春の研ぎ澄まされた鋭さは見られないが,同世代相手なら断然の存在。阪神2000Mも2戦2勝。狙いが古馬との天皇賞(秋)だけにここで100%の仕上げはないと見て対抗評価にしたが,能力を出し切れば突き抜けられても仕方がない。
ハーツクライはダービーで4コーナー17番手から大外に持ち出して,上がり34秒3で追い込み1馬身半2着。追い込み一手でも,展開に関係なくしまい確実に伸びてくる末脚は魅力。ここは馬群をさばきやすい8頭立て。仕掛けどころさえ間違えなければ上位争いの一角を占める。
2カ月半と間隔の開いたケイアイガードだが,休養前に1000万下,ラジオたんぱ賞(G3)を連勝した。中でも前走はハイペースの好位追走から直線で差し切る強い競馬を見せた。一線級とは初顔合わせになるが,軽視は禁物だ。
穴を開ければメイショウハヤボシ。前走は直線の不利がすべて。完全に脚を余して3着に敗れた。菊花賞へ駒を進めるにはここで3着が絶対条件。格下でも全力投球だけに侮れない。