95年に外国産も参戦できるようになってから出走馬のレベルが上がり,当レースの連対馬が後の大レースで活躍するようになった。シーキングザパール,アグネスワールドが海外G1を制し,タニノギムレットは3歳馬の頂点ダービーを制覇。今年も名馬への登竜門「シンザン記念」に良血馬が名をつらねた。
過去10年,1番人気は6勝,2着1回,3着2回。大きく崩れたのは99年に8着と敗れたエイシンキンボール1頭だけ。また,2,3番人気も3,2連対と健闘している。一方7番人気以下の伏兵馬も5頭が連対,01年に馬連3万馬券が飛び出して大荒れとなった。ただ,残る9回は3けた5回,1000??2000円台3回と8000円台。基本的には人気サイド決着で収まっている。
連対20頭中17頭が前走1600M以上を使って参戦。残る3頭もマイル以上のレースを経験していた。連対馬の前走は重賞9頭,オープン3頭,500万条件以下8頭。近年は新馬,未勝利勝ち直後の馬が連対しているのが特徴だ。
2戦2勝のシルヴァーゼットを本命に推す。デビュー戦を2番手からおしきり,2戦目は後方待機で直線豪快に差し切った。まだ粗削りな面はあるが,明け3歳のこの時期に自在な脚質は大きな武器になる。無傷の3連勝で初重賞制覇のチャンスだ。
朝日杯フューチュリティS(G1)7着から巻き返しを狙うグレイトジャーニー。兄に皐月賞馬ノーリーズンを持つ良血。G1の舞台では力を出し切れなかったが,強敵と戦った経験を生かせば好勝負になる。
タマモホットプレイも2戦2勝で駒を進めてきた。2戦はいずれも出遅れて二の脚で好位に付け,直線鮮やかに差し切った。初距離で狙いを下げたが,3連勝されても驚けない素質を備えている。
シゲルドントイケもこの距離は初めて。1400Mまでしか経験していないが,前走で差す競馬を身に付けたのは大きな収穫。メンバー中最多のキャリア8戦馬。持ち時計がないだけに,スピード決着ではつらいが,混戦になれば出番はありそうだ。
穴を出せばナムラシーザーか。新馬,未勝利は直線で詰めを欠いて3,4着。決め手が鈍ったところを見ると2000Mは少し長いか。2勝は京都のこの距離。得意の舞台で大駆けを期待できる。