関東エリアは恒例の中山金杯で幕を開ける。距離2000Mのハンデ戦という条件に変わりはないが,96,02年は東京競馬場で行われた。ここでは過去10年のデータを対象にレース傾向を見てみたい。
1??3番人気は7,4,1連対。1番人気は6勝2着1回と上々の成績を上げているが8番人気以下からも7連対している。人気馬と伏兵馬の組み合わせが多く,馬連の半分を万馬券(3回)と7000円台(2回)の高配当で占めている。新年早々から一筋縄ではいかない難解なハンデ重賞である。
連対馬の前走は重賞組10頭,オープン組6頭,条件組4頭。ステップで強調できる路線はなく,格も気にする必要はなそうだ。
4??7歳上馬が30,40,42,34頭出走してそれぞれ8,5,5,2連対。4歳馬が連対頭数,率で他世代をリードしている。なお,トップハンデ馬は延べ14頭出走して2勝,2着2回。連対率20%のハンデ頭では信頼できる存在とはいえない。
ハンデに恵まれたタケハナオペラで勝負する。前走芝2000MのゴールデンホイップTは58キロを背負って直線一気に差し切り,1分59秒1の勝ちタイムは同開催の鳴尾記念(G2)を0秒9も上回った。全5勝中3勝をマークしているベストの距離で,しかも55キロの斤量なら初重賞Vのチャンスと見た。
グラスエイコウオーは前走ジャパンCダート(G1)で15着に凡走。泥んこ馬場で砂をかぶって走る気をなくしたようだ。昨年は中山でアメリカJCC(G2)2着,秋のオールカマー(G2)4着と好走した。東京のダート2戦の敗退で人気を落としているが,重賞級の潜在能力を備えている。
穴を出せばテイエムリキサン。中山コースは朝日杯FS(G1)で4分の1馬身差,京成杯(G3)1馬身,弥生賞(G2)アタマ。皐月賞(G1)でこそ6馬身差に敗れたが,中山では世代トップの実績を残している。京都の京阪杯は7カ月半ぶりで道悪競馬。16着に惨敗した前走を離れて狙う手だ。
とても届かないと思われた位置から前走差し切ったダンツジャッジ。マイラーのイメージがなくなり,中距離でより切れ味を増してきた。初重賞Vを達成した中山コースだけに警戒は怠れない。
タガノマイバッハは昨春に4連勝で天皇賞(春・G1)まで駒を進めた。4勝を挙げ,得意としている2000M戦だけに重い印を打たれていい力量馬。ただ,今回は8カ月ぶりでトップハンデ58キロ。能力の高さを認めても△印の評価としたい。
アサカディフィートは先行すれば粘り強いタイプ。前走ディセンバーSは手遅れて4着に敗れたが,スローの流れで3コーナー最後方から仕掛けて2馬身差に迫った。直線見せた末脚は次走につながるものだった。好位に付けた金鯱賞(G2)でタップダンスシチーの0秒5差。鞍上中館が積極策に出ればあっと言わせるシーンは十分ある。