JRA50周年記念の今年はJCとJCダートが史上初めて同日に開催される。
JCは外国馬の参戦が史上最少の5頭と少なく,実績面でもイマイチ。ただ,迎え撃つ日本馬も例年に比べ小粒で混戦必至。過去10年(02年は中山開催)のデータからレース傾向を見てみたい。
1??3番人気は2,6,2連対。1番人気は大ブレーキを起こしているが,2番人気が2勝2着4回とカバーしている。ただ,上位人気の不振に変わりはなく,馬連で2万馬券が2回飛び出すなど波乱傾向を示している。
日本馬は79頭で6勝,外国馬が72頭で4勝。勝利数は接近しているが,ここ5年に絞ると,日本馬は4勝1敗で外国馬を突き放している。また,連対数でも日本馬の13連対(16.5%)に対し,外国馬は7連対(9.7%)。ここでも日本馬が優勢だ。
連対20頭の前走はG1組14頭,G2組4頭,G3組1頭とその他1頭。路線別では,日本馬(13頭)は5連対の天皇賞(秋)がトップ,次いで京都大賞典3連対,菊花賞2連対。一方,外国馬(7頭)は3連対のブリーダーズCターフ組が有力となっている。また,前走成績は日本馬の1??4着8,3,1,1頭に対して,外国馬は3,12,2,1,10,9,4着。日本馬は前哨戦で掲示板を確保していることが連対への最低条件だが,外国馬は前走の着順に関係なく巻き返している。
年齢別は3??7歳上馬が33,51,37,20,10頭出走して,4,8,6,2,0連対。連対数で4歳馬,率で5歳馬が世代をリード。牡馬129頭と牝馬22頭で争い16対4となっている。
◎ホッカイドウのコスモバルクで勝負する。皐月賞2着,ダービー8着,菊花賞4着。G1奪取はなかったが,地方馬として初めてクラシック3戦全てに出走する“偉業”を成し遂げた。3歳トップ級の潜在能力を備えているのは間違いなく,名手ルメールにスイッチして勝負をかけてきたここは絶好の狙い目になる。
○ゼンノロブロイは天皇賞(秋)で念願のG1獲りを決めた。ベストは2000Mだか,2ハロン延長のこの距離でも青葉賞(G2)1着,ダービー2着の実績がある。鞍上ペリエの連続騎乗も魅力。脚の使いどころ次第でG1連覇は十分可能だ。
▲ホオキパウェーブはセントライト記念(G2),菊花賞と連続2着。ひと夏を越して充実度と安定度が増した。瞬発力勝負では厳しいが,長くよい脚を使える東京コース,長距離のスタミナ戦なら好勝負になる。
△外国馬の筆頭にパワーズコートを挙げたい。3走前にアーリントンミリオンS(G1)で1位入線(4着降着),前走ブリダーズCターフ(G1)で3着と能力は互角以上。日本の芝さえこなせれば,アッサリのシーンがあってもおかしくない。
△ウォーサンは2走前のバーデン大賞(G1)1着,コロネーションC(G1)を2連覇。2400MのG1で3勝をマークしている。前走凱旋門賞こそ9着に敗れたが,海外遠征は何度も経験しており,力を出し切れば首位戦線に食い込むことは間違いない。
△ハーツクライは菊花賞で1番人気に推されたが7着。器用さがなく流れに乗れず末脚が不発に終わった。ダービーでは大外からグイグイ伸びて2着。東京の2400Mで一変しても驚けない。