天皇賞(秋・G1)やマイルCS(G1)を目指す有力馬が参集し,秋のG1戦線を占うのに見過ごせない一戦となった。
過去10年(02年は中山開催),連対馬は1??9,10??4,6??8,1??5,1??3,1??4,4??5,5??6,2??3,5??4番人気の組み合わせで1,2着した。1番人気は4勝を挙げているが4連対ではあてにならず,2,3番人気もそれぞれ1,2連対と不振。上位人気では4,5番人気が各4連対と比較的好成績を保っている。95,96年と馬連で万馬券が飛び出したが,残る8回は5610円以内。大穴狙いは得策ではない。
連対馬20頭の前走は重賞19頭,オープン1頭。そこでの成績はG1組は1??11着と着順に関係なく巻き返しているが,G2以下は3着以内が連対条件となっている。ステップは宝塚記念(G1)組が5連対,次いで2連対の関屋記念(G3)組が続いている。
年齢別は3??7歳上馬が11,40,33,18,6頭出走して,1,11,4,4,0連対。4歳馬が11連対で他世代を圧倒している。出走間隔は連対馬20頭中15頭が2カ月以上。古馬一線級の秋始動レースになるケースも多く,休養明けにも警戒が必要だ。
ブルーイレヴンの重賞連覇のチャンス。関屋記念はスローの好位で折り合い,直線早めに先頭に並びかけて力強く差し切った。前々走の金鯱賞(G2)もレコード決着のタップダンスシチーとアタマ差2着。ザッツザプレンティ,アドマイヤグルーヴのG1馬に先着した。エンジンの掛かりは遅いが,東京の525.9Mの直線なら末脚がさく裂する。
相手はローエングリン。以前に比べる粘りがいまいちだが,実績はここでも1,2を争う。前走,札幌記念(G2)は急仕上げの影響か3着に敗れた。同型馬メジロマントルとの兼ね合いは気になるが,開幕週の馬場なら逃げ切りも十分可能だ。
テレグノシスは夏を無事過ごし仕上がりに不安は全くない。台風の影響で馬場状態が微妙だが,春にやや重の安田記念(G1)で外から追い上げクビ差2着。良馬場がベストと見て単穴の評価にしたが,東京はNHKマイルC(G1)を制覇した得意の舞台。G1馬の底力で上位2頭をまとめて敗る能力を秘めている。
マイネルアムンゼンは前走の札幌記念で5着と苦戦したが,東京1800Mは2年連続でエプソムC(G3)を制覇した自信の舞台。やや重の新潟大賞典(G3)で大外から鋭く差し切った末脚なら,多少馬場状態が悪化してもスピードは鈍らない。
穴を開ければヴィータローザ。前走朝日チャレンジC(G3)でハナ差2着に敗れたが,勝ったスズカマンボとは負担重量5キロ差があった。東京コースに実績はないが,今がピークのデキ。大仕事をやってのける力量は備えている。