函館で行われていたシーサイドSが96年に重賞に昇格。翌97年からエルムSと改称され,舞台も札幌に移った。過去8回のレースで傾向を探ってみたい。
連対馬は7??5,2??1,2??4,2??1,4??7,1??4,1??4,1??6番人気の組み合わせで決まった。1番人気は5連対とまずまずの成績で,目下3連勝中。また,2番人気も3勝をマークし,伏兵馬の食い込む余地は少ない。
馬連は8070円,290円,1390円,340円,4500円,860円,840円,2810円。96年に7番人気(単勝1810円)が優勝して高配当となったが,札幌開催の7回は単勝平均が315円,馬連平均も1575円。波乱は期待できない。
ステップは5連対でマリーンS組がトップに立っているが,地方交流戦をたたいて参戦した馬も互角の5連対。連対馬16頭の前走成績は1??3着12頭,4着2頭,11,15着各1頭。前哨戦で4着以内が理想か。
また,ダート実績では連対16頭すべてが重賞5着以内か,オープンで勝利を挙げ,1700M以上で連対を果たしていた。年齢別は3??7歳上馬が5,25,28,25,16頭出走して,0,6,6,3,1連対。4歳馬と5歳馬が6連対で並んでいる。
実績一番のタイムパラドックスがウインデュエルの7連勝にストップをかける。前走,交流重賞のブリーダーズGC(G2)で天皇賞(春・G1)馬イングランディーレを楽々と差し切り,ビワシンセイキ以下をちぎった。10勝すべてダート戦で,重賞3勝中2勝は1800Mで挙げている。距離短縮は望むところだ。
もちろん相手はウインデュエル。一年以上の休養明けで正月の500万下を勝ち,連勝気流に乗って休みを挟んで目下6連勝中。今季一番の上がり馬で,ダートも負け知らず。ここ2戦のオープンでも2馬身半,7馬身と圧勝している。ダート重賞は初挑戦になるが,今の充実度ならV争いは必至だ。
2頭に割って入ればブラックパワーか。前走は良いペースで逃げていたが,4角で空馬に絡まれ大外に振られて4着。あの不利がなければ2着はあったと思われるレースぶりだった。今回も単騎逃げの見込めるメンバー。後続の仕掛けが遅れるようだと,あっと言わせるシーンもある。
ユニコーンS(G3)の勝ち以来4カ月ぶりとなるトップオブワールド。前走勝ちタイムは翌日のウインデュエルの麦秋Sに1秒遅れたが,夏にじっくりと調整され成長度は一番の3歳馬だけに,時計を詰めることは確実。大駆けに警戒したい。
マルブツトップはダート1000万条件を3連勝中。ダートでは負けなしで,格上挑戦こそ厳しいものがあるが勢いは魅力。連下にはマークが必要だ。
穴を開ければタイムトゥチェンジ。昨年の不良馬場の京阪杯(G3・芝1800M)で4角から鋭く追い込んで3着。道悪のG3戦でパワーを見せた。今年は不振続きだが,時計のかかる競馬になれば一発があっても驚けない。