07年まで暮れに行なわれていたが,09年から年明けの1回中山開催となったフェアリーS。施行時期の移行に伴い,距離も1200Mから1600Mに変更された。
回数を重ねないと傾向はつかみづらいが,ここでは09年のレースを振り返ってみたい。
フルゲート16頭立て。1着ジェルミナル(1番人気),2着アイアムネオ(4番人気),3着グッデーコパ(10番人気)が入線し,馬連1960円,3連複2万5990円,3連単13万2980円。ジェルミナルが期待に応えて好走したものの,3着に2ケタ人気の伏兵馬が食い込んで3連単は13万馬券の波乱となった。
上位1〜3着のステップはG1・阪神JF6着(芝1600M),新馬1着(芝1600M),オープン・ホープフルS11着(芝2000M)。また,キャリアは4,1,3戦。格や経験値は気にする必要はなさそうだ。
◎…アドマイヤテンバは新馬戦でクビ差の2着に泣いたが,2戦目の前走で期待通りに勝ち上がった。父クロフネ,母アドマイヤグルーヴ。超良血馬らしくいかにも奥が深そうで,追って味がある。外枠不利といわれる中山マイルの15番枠でも重賞制覇はかなうとみた。
○…アプリコットフィズは新馬で2着を4馬身ちぎって圧勝。勝ちタイムも当時のレコードと0秒1差だった。一息入れての出走となるが,2連勝で一気に軌道に乗りたい。
▲…メジロオードリーのデビュー戦は好位3番に付け,直線鋭く差し切った。スローペースにきっちりと折り合い,上がり34秒0の決め手を発揮した。メジロドーベルを母に持つ素質馬の今後を占う一戦となる。
△1…テイラーバートンは3戦して,2勝,2着1回。萩Sは道中行きたがったが,最後は伸びて2着を確保した。1600Mに変わった前走はタメが利き,直線あっさりと抜け出した。強敵相手でも素質は互角だ。
△2…ロジフェローズは東京の芝1400Mでデビュー戦を飾った。限定戦,持ちタイムも平凡で目立たないが,中団から直線抜け出した脚は光った。混戦なら上位争いに浮上する。
△3…コスモネモシンは4戦目で未勝利を脱出。中団やや前につけていたが,勝負どころでいったん下げて直線で先行勢をまとめて差し切った。不良馬場で時計は参考にならないが,好センスの競馬が魅力だ。